役所の検査

大阪府高槻市の小学校のブロック塀倒壊による死亡事故。

倒壊したブロック塀は、擁壁の上に後から積まれたものと思われます。
ニュース画像を見ると、あと施工アンカーが擁壁の上に残っている様子がはっきりとわかり、倒れたブロック塀からはアンカー筋が抜けた様子が見て取れます。
アンカーの施工不良が、ブロック塀倒壊の原因のひとつになっている事は明白です。

建築基準法違反と指摘されていますが、そんな事は控え壁がないので、建築を知っている人なら誰が見ても一目でわかります。
アンカーの施工不良はともかく、控え壁がないことは役所の人間だってわかっていたはず。
アンカーや鉄筋の施工不良についても、工事写真を見ればわかります。
(公共工事で、工事写真の提出がなかったはずがありません)
公共工事で、こんな単純な施工ミスが見逃されてしまう事が信じられません。
「軽微な工事なので見逃した」では済まされないでしょう。

レオパレスの界壁問題でもそうでしたが、役所はまるで他人事の様な対応です

私も以前、公共工事の現場管理を担当したり、マンションの建築工事で役所の検査を受ける機会がたびたびありましたが、こちらが検査を意識して厳重に管理しているにもかかわらず、担当者によって検査の厳しさがだいぶ違うので、拍子抜けしてしまう事も多かった様に思います。

ブロック塀に限らず危険な建築物は日本中いたるところにありそうなので、すぐに改修する事はできなくても、点検の結果危険があるものには、早急に目につきやすい表示をするなどの対策が必要だと思います。

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