よくあるご質問

よくあるご質問 Q&A集

過去に私共に寄せられたQ&A 集です。
ご不明点がある場合などは参考にしてみてください。勿論、お電話やメールでのご質問もお気軽にどうぞ。

Q1ホームインスペクションで得られる情報とは?
A1私共が行うホームインスペクションは、中古住宅の売買前や住宅のリフォーム前に、目視(一部計測機器使用)で住宅のコンディションを把握して報告するという業務です。「不具合、欠陥はないか」、「近い将来どんなメンテナンスが必要になるか」「建物の劣化事象や兆候があるか」などを見極めアドバイスを行います。またご要望により補修工事、リフォーム工事の方法や、費用の目安に関する情報をご提供させていただいております。
Q2ホームインスペクションを行うタイミングは?
売主様が居住中でも可能なのか?
A2 原則として売買契約やリフォーム工事の請負契約前です。中古住宅の購入であれば購入の申し込みに前後したタイミングが一般的です。手付金を支払って契約した後にホームインスペクションを実施して、建物に不具合や重大な欠陥を発見したとしても、その不具合を理由に解約する事は困難になります。また、売主様が居住中でもインスペクションは可能です。購入前に買主様がインスペクションを実施する事は、実は売主様にとってもメリットがあります。売主様も気付かずにいた建物の不具合や欠陥が存在している場合でも、購入前に調査しておく事で、買主様がそれを知った上で購入したとなれば後々クレームにならなくなるからです。ただし買主様にとってデメリットもあります。たとえば家具や家電の裏側の壁や床の状態、収納の内部など目視確認ができない箇所が生じます。これらの長所、短所を考慮して総合的に診断を依頼する時期を検討しますが、売主様にインスペクションを断られてしまった場合には売買契約前のインスペクションは行えません。
Q3不動産会社やリフォーム業者が無償で行うインスペクションとは何が違う?
A3私共が行うインスペクションの目的は、依頼を受けたお客様に建物の現状を正しく理解していただき、売買契約やリフォーム工事請負契約を結ぶ前の判断材料をご提供する事です。事実に反した報告を行わない中立性、第3 者性が不可欠です。不動産仲介業を営む会社や、リフォーム業者が自ら行うインスペクションの場合、中立性が損なわれて事実が正しく報告されない可能性があります。不動産会社やリフォーム業者の無償のインスペクションは、中古住宅の売買契約やリフォーム工事の受注を目的としているためです。
Q4中古住宅を購入するにあたりある程度自分でチェックしたいのだが、チェックするポイントは?
A4ホームインスペクションで見つかる事象には、構造的な懸念、雨漏れの懸念などの重大なものから、適切に補修すれば住宅の価値をほとんど損なわない築年数相応なもの、そのままでもほぼ支障のないものまで様々です。これらの事象を判定するのは専門家でないと難しいのですが、ある程度のチェックは専門家でなくても可能です。外壁の継ぎ目や基礎にひび割れはないか、天井や壁、窓枠などにシミはないか、建具の建付けはどうか、床に点検口があれば覗いてみて床下に湿気がこもっていないか、配管の水漏れはないか等は自分でチェックする事ができます。また、床下にゴミが散乱している場合は要注意です。床下などの見えない部分が汚い場合はずさんな現場管理が行われていた可能性が高いです。施工業者への信頼性は低いといって良いでしょう。自分でチェックして不安な部分は写真を撮っておいてください。メールにてご相談をお受けいたします。(1 箇所につき1,000 円)
Q5大手ハウスメーカー(建設会社)が施工した建物でもインスペクションは必要?
A5「大手だから安心」ということもありません。大手ハウスメーカーや建設会社は商品開発や社員教育、研修制度等の体制は整っていますが、大手ハウスメーカーで過去に問題のある建物をひとつも造っていないと断言できるところはないでしょう。大手でも中小企業でも結局は現場の職人が工事を行うからです。同じ会社が施工した建物でも、職人や担当する現場監督の資質によって一棟一棟品質に差が生じてしまうのが建築現場の実情です。
Q6中古住宅を購入してリノベーションしたい。注意する点は?
A6住宅リフォーム市場の拡大やライフスタイルの多様化に伴い、「中古住宅をリノベーションして暮らす」人が増えています。この様な方はリノベーション後の住まいについて明確なイメージを持っている事が多いのですが、まず希望のリフォームが可能かどうかを事前に検討する必要があります。リノベーションを行うにも建築基準法や消防法などの法令を遵守して実施する事が必要です。またマンションであれば、管理規約などで工事内容に制約を受ける事もあります。他にも構造上の制約や設備配管の制約など、リノベーションを計画している建物でどこまで可能なのかをしっかりと調査する事が必要です。せっかく中古住宅を購入したのに希望のリノベーションができなかった等の失敗がない様に、購入前に専門家に相談しましょう。私共でもこのような方のご相談を承っております。
Q7リフォームで予想外の追加工事が発生するのはどんな内容?
A7リフォームで発生する予想外の追加工事で圧倒的に多いのは、解体工事中に見つかった隠れていた不具合に対する補修費用です。構造躯体の白蟻被害や腐食、雨漏れ跡、配管の著しい劣化等隠ぺい部分の不具合が多くを占めます。他には床や壁の水平、垂直の手直し等にも費用が発生します。これらを事前に全て把握するのは困難ですが、経験豊富な業者であれば事前の現場調査や過去の事例等からある程度予測する事は可能です。リフォーム工事の請負契約前に、この様なリスクがどの位あるのか、不具合が発生した場合の費用はどの位見込んでおいた方が良いのかをリフォーム業者に確認しておく事が必要です。
Q8設計図面がなくてもインスペクションは可能?
A8図面などの設計図書は事前になるべく多くご準備いただけた方がより迅速で正確な調査が可能になりますが、図面がなくてもインスペクションは可能です。またご要望により図面作成も承ります。(別途費用をご請求させていただきます)
Q9床下や天井裏の調査はどこまでが含まれる?
A8屋内の点検口から目視確認する事を基本としています。詳細調査が必要と判断された場合には、二次診断として床下や天井裏に潜り込んでの調査をご提案させていただく事になります。この場合別途費用をご請求させていただきます。
Q10対象住宅の適法性や図面との整合性の確認はインスペクションに含まれる?
A10ホームインスペクションにおいては診断対象となる住宅が現状で各種建築関連法規に適合しているかどうかや、残存する設計図書どおりに住宅が完成しているのかなどについては調査項目としていませんが、明らかに法規的に不適合な点や図面と異なる点についてはご報告させていただいております。
Q11不動産仲介業を営む者ですが、売主にホームインスペクションを奨めるにあたっての売主や仲介業者のメリットは何?
A11一般的に買主様が売買契約前にインスペクションを行って欠陥や不具合が見つかった場合、売主様や不動産仲介業者様にとって不利益になると考えがちです。この考え方は、買主様に対して不具合や欠陥をあえて伏せたまま取引を行うと思われかねません。しかし事前にインスペクションを行い、欠陥や不具合を明確にした上で売買契約を行えば、売却後の買主様とのトラブルを未然に防ぐ事ができます。また、売却の際に不利益になる箇所を事前に修繕すれば、スムーズな取引が可能となります。不動産仲介業者様にとっても、住宅のコンディションを明らかにして買主様に情報を提供できるため、信頼度アップにつながる事は間違いありません。中古住宅の売買においては、近い将来売買契約前のインスペクションが当たり前の様になると思われます。
Q12ホームインスペクターとはどんな人?
A12代表的なものとして次のような資格者がいます。
  • JSHI 公認ホームインスペクター
  • 日本ホームインスペクターズ協会が定めた技術基準・倫理基準を満たして協会の認定を受けた者
  • 既存住宅現況検査技術者
  • 国土交通省策定の「既存住宅インスペクションガイドライン」に準拠した講習を受けた建築士または施工管理技士
Q13ホームインスペクションの内容や金額に基準はあるのか?
A13検査項目や検査方法については国土交通省から示された「既存住宅インスペクションガイドライン」に準拠して行います。また、ガイドラインではインスペクションを実施するためのコストについても、利用者にとって一般的に負担可能な程度となることとしており、内容は短期間で手続きが進められる中古住宅売買時の流れの中で利用可能なものであることとなっているため、目視による劣化診断がメインとなります。
Q14ホームインスペクションの調査時間はどの位?
A14建物の床面積や劣化状況により若干異なりますが、平均的には2~3 時間程度です。私共では移動時間等も考慮して、インスペクター1 名につき2 件/日としております。(午前)10:00~ (午後)14:30~ のいずれかをお選びください。
Q15ホームインスペクションの報告書はあるのか?
A15ホームインスペクション終了後には、結果を詳細にまとめた報告書を発行いたします。現在のコンディションの報告のみでなく、建物の維持・メンテナンスのアドバイス等も行いますので、中古住宅の購入判断やリフォーム内容の検討、今後の維持管理にお役立てください。報告書は後々までお役に立つと思われますので、「家の履歴書」として大切に保管して下さい。この記録があると住宅の資産価値が適切に評価できる様になります。尚、インスペクションの報告書についてはご依頼されたお客様以外にお見せする事はありませんのでご安心ください。(報告書の内容や点検項目の詳細については、日本ホームインスペクターズ協会ホームページをご覧ください)
Q16ホームインスペクションを受けた後のアフターフォローは?
A16報告書の内容でご不明な点や、建物の維持管理についてのご質問があればお問いあわせください。また、ご要望によりリフォームや修繕工事のアドバイスもさせていただきます。
Q17中古マンションのインスペクションで、構造計算や地盤調査データーの偽装はわかる?
A17主に建物の劣化状態を調査するものなので、上記の調査は含まれておりません。しかし、壁や床の傾き、構造躯体のひび割れ等は調査対象となりますので、構造耐力上の安全性の目安とする事ができます。
Q18中古住宅購入後に隠れた瑕疵が発見された場合、売主に瑕疵担保責任を求める事はできる?
A18多くの中古住宅の取引においては、瑕疵担保責任の期間を制限していて、その内容は売買契約書に明記されています。例えば
・瑕疵担保責任の期間を引き渡しから3 か月とする
・売主の瑕疵担保責任を免除する
といった取り決めがされているケースがほとんどです。事前に良く確認しておく事が必要です。ただし売主が不動産会社の場合は、法律で引き渡しから2年以上とする事と定められていて、これより買主に不利となる特約は無効となります。瑕疵担保責任期間中にインスペクションを行い、万一隠れた瑕疵が発見された場合はその補修請求をする事ができます。また、売買する上で通常の注意をしていれば気付くであろう瑕疵や、買主が知っていて購入した瑕疵は対象外となるので注意が必要です。尚、ここでいう瑕疵とは雨漏れ、白蟻の食害、給排水設備の不具合、木部の腐食等です。
Q19インスペクションで雨漏れ等の不具合が発見された場合、その原因の特定はできる?
A19原因を推定して補修方法のアドバイスを行う事は可能ですが、特定はできません。原因の特定にはより詳細な調査が必要となります。(別途費用がかかります)また雨漏れの原因特定のためには、建物の一部を解体する事が必要となる場合があります。
Q20調査結果はいつわかる?
A20インスペクション当日に現地にて口頭で診断結果を報告させていただきますので、調査にはお立会い願います。この診断結果をまとめた報告書を後日お渡しいたします。
Q21ホームインスペクションで不具合が発見されなければ100%安全な建物といえるか?
A21残念ながら完成した建物を完全にチェックする事はできません。どのような地盤改良を行ったのか、基礎の配筋状況はどうか、構造金物の取り付け状況はどうか、釘やビスは施工基準通りに施工されているか、断熱材は正しく施工されているか等隠れている部分まで完全に確認する事は不可能です。インスペクションは現在の建物のコンディションを把握して報告する業務です。ただし築年数のたった中古住宅の場合、現況を十分に調査し、重大な欠陥がない様であればほぼ安全な建物であるとの判断をします。私共が最も重要であると考えているのは、目視できる部分の調査から隠れている部分の不具合を予測する能力で、調査員のスキルや経験の差が明確に出る部分です。一級建築士だからといって決して安心できるものではありません。住宅で欠陥の出やすい部分はある程度集中していて、ここを重点的にチェックする事で施工精度が推測できます。
また床下や天井裏を目視する事で、施工業者の現場管理能力や信頼性、職人のモラルまでわかる場合もあります。信頼性が低いと思われる施工者が施工した物件の場合、隠れた瑕疵がある可能性も当然高くなります。このあたりの事はインスペクションの業務の範疇ではないのですが、ご要望があればご報告させていただいております。ただし、物件の購入判断はいたしませんのでご了承願います。