フローリングのカビ

先日賃貸住宅に住んでいる方から電話相談を受けました。
新築のツーバイフォーアパートに入居していて、退去する際にリビングのフローリングがカビている事を指摘され、管理会社から原状回復費用を請求されたとの事でした。
入居してからずっとフローリングの上にカーペットを敷いていたので、カビの発生に気付かなかったそうです。
入居者が善良なる管理者としての義務を怠っていたと判断されれば補修費用の負担は免れませんが、話を聞くとどうもそうとは言い切れない様です。

フローリングにカビが発生する原因はいろいろと考えられますが、新築で特に水などをこぼしたわけでもないのであれば、工事中に床の合板や構造材が雨に濡れた事が原因でカビが発生した可能性があります。
特にツーバイフォー工法の建物の場合、1階床、1階壁、2階床、2階壁、屋根と下から順番に立ち上げるので、工事中屋根をかける前に床合板が雨で濡れてしまう事はめずらしくありません。

フローリングのカビは施工不良が原因である事も!

下地の床合板や構造材が濡れて、それが完全に乾かないうちにフローリングを施工してしまうと、フローリングにカビによる染みができる事例はたくさんあります。
床の構造材と下地合板の継ぎ目が重なり、フローリングの継ぎ目と交差している部分にカビが発生している場合などはその可能性が非常に高いと思われます。

こうしたケースでは、下地合板までカビだらけになっている事が多く、フローリングの貼り換えだけでは済まなくなります。
含水率の測定や床下点検などを行えば、ある程度原因を推測する事が可能です。
特に思い当たる過失がないのであれば、不動産業者や管理会社の言いなりにならない事が大切です。

que-12155147317[1]

3fd39bd41dfe35f5[1]

フローリングに発生したカビによるシミの例
工事中に雨で濡れた床合板の上からフローリングを貼ると発生しやすい

千葉市のホームインスペクション専門会社匠住宅診断サービスTopへ戻る