中古住宅購入前には是非ホームインスペクションを・・・。

築年数が古くほぼ土地値で売りに出されている様な物件や、価格交渉の末大幅な値引きをしてもらう物件などでは、売主の瑕疵担保責任を免責する事が契約の条件になる事が珍しくありません。
しかしその様な中古物件を購入してリノベーションを行って長く住もうとする場合は注意が必要です。

これは私が住宅会社でリフォームを行っていた頃の話ですが、中古物件を購入済の買主からリノベーション工事の見積依頼を受けて現地調査を行うと、雨漏りと白蟻被害がある事がわかりました。
いずれの被害もかなりひどい状態で、売主や不動産仲介業者が気付かないはずがないと思われるものでした。
この物件は築20年程のそんなに古くはない物件だったのですが、買主の価格交渉があったため売主の瑕疵担保責任免責を条件に相場よりもだいぶ安い価格で取引された様でした。

不動産業者(大手です)の担当者の話では、売主から雨漏りや白蟻被害の報告は受けていないとの事で、自らもその様な調査はしていないのでわからなかったといった感じでした。そこには不動産業者のプロとしてのプライドは全くありませんでした。
私はこの時、いくら建築の専門家とは言えないとしても、数千万もする商品をローンを組ませて販売する不動産のプロとは思えない無責任さを感じました。
しかし雨漏り跡は部屋の天井にもシミ跡がはっきりと出ていたので、不動産業者でも少し注意して見れば気が付かないはずがないのです。
今はどうかわかりませんが、当時(5年程前の話です)はほとんどの不動産仲介業者が売主の申告を鵜呑みにして、自ら建物調査など行わないのが普通だったと思います。
この事が私がホームインスペクションの会社を立ち上げて独立するきっかけになりました。

そしてざっと見積もっただけでも雨漏り修理と白蟻被害を受けた構造部分の交換や補強工事には500万円近くかかるので、その後の買主と売主、不動産業者との話し合いは揉めにもめました。
最後は両者痛み分けの様なカタチになった様でしたが、この問題が解決するのに3か月位かかった様に記憶しています。

中古住宅購入にはリスクがつきもの

この様に売主の瑕疵担保責任がない物件を購入して住む場合は注意が必要です。
しかしこのような例は氷山の一角に過ぎません。
私がリフォーム会社在籍中に1000件以上の現場調査で目にした欠陥には、もっとひどい例がたくさんあります。
中にはとてもそのまま住める状態でなかったり、少し大きな地震が来るとすぐに倒壊してしまうような建物もあるはずです。
また売主に瑕疵担保責任があったとしても、売主に支払い能力がなければ意味がなくなってしまいます。
このような物件は保証や保険の有無にかかわらず購入しない事が一番です。

一方、中古住宅購入前のホームインスペクションはまだまだ利用率が多くありません。
購入を検討している中古物件に少しでも不安があるようでしたら、物件購入前に住宅に精通した専門家に調査してもらう事を是非お奨めします。

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リフォームで筋違いが切断されてしまった住宅

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