キッチンの換気扇ダクトの施工不良

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新型コロナウイルスによる影響は、いよいよ都心のオフィスエリア内における賃料にも出始め、8年ぶりに賃料が下落しているそうです。
いつ終わるのかわからないコロナ騒動。
しかしコロナが終息しても、全てが元に戻るとはとても思えません。
市場環境は確実に変化するはずです。
そのための準備が欠かせません。

さて建築現場では、条例等による規制はあるものの自治体によってその解釈が異なるグレーゾーンが少なくありません。
今回はその中のひとつをご紹介したいと思います。

リノベーションやキッチンのレイアウト変更(壁付けキッチンから対面キッチンへ変更する等)に伴い、キッチンの換気扇ダクトの交換や新設が必要になることがあります。
近年のキッチンの換気扇はプロペラファンで直接外気に排気する方式ではなく、ダクトを使って排気するシロッコファンが主流になっています。
シロッコファンはプロペラファンと比べて排気量は少なくなりますが、換気扇の位置が自由に設計できるのがメリットです。
しかしキッチンの排気ダクトには火災予防条例等の規制があり、本来ならばアルミ製のダクトを使用することができません。
(スチール製のダクトを使用することが求められています)
また条文では、「排気ダクトは曲がりおよび立下りの箇所を極力少なくし、内面を滑らかに仕上げること」とされていて、内面が平滑でないジャバラ管(フレキ管)は不適というのが一般的な解釈になります。
特に火気を使用するキッチンの場合には、内部の溝に油が溜まるアルミのフレキ管は不向きです。

一方住宅現場では、柔らかくて自由に曲がるため、以前からアルミのフレキダクトが使われていること多く、特にリフォーム現場では頻繁に使用されています。
そして自治体でもアルミ製のフレキ管の可否の判断は分かれている様で、消防署でも黙認しているというのが現状です。
つまり極めてグレーゾーンで、住宅用の加熱機器は業務用と比較して火力が低く、長時間使用することが少ないので、問題ないと判断されているのが実情の様です。

換気扇ダクトにアルミ製のフレキ管を使用する場合には注意が必要!

施工がラクな反面で、強度が低く破損や変形しやすいという欠点があるアルミ製ダクト。
狭いところを通すために、無理に曲げたり手で潰してしまったりしている事例が少なくありません。
この様な場合にはダクトの断面積が減り、排気効率が悪くなることはいうまでもありません。
完成してしまうと見えなくなってしまう部分ですが、リフォームで最新型の換気扇に交換したのにリフォームする前よりも換気が悪くなったと感じる場合には、まずダクトの施工不良が疑われます。
リフォーム工事でキッチンのレイアウトを変える場合には、特に換気扇ダクトの施工に注意することが大切です。

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鉄骨造賃貸マンションのリノベーション事例
キッチン換気扇ダクトにアルミ製のフレキ管を新設した事例。
新築時の消防検査では是正工事を求められることがほとんどですが、リフォームではこの様な事例が少なくありません。
またユニットバス換気扇のダクトにもアルミのフレキ管を使用していますが、曲がりが多く、パッと見ただけでも排気効率が悪そうなことがわかります。

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