リフォーム会社には様々な業態の会社がありますが、中には「ブローカー」的な役割の会社もあります。
表向きは建築会社ですが、中身は完全にリフォームの仲介や紹介で利益を上げている営業主体の会社です。
工事の請負契約までは行いますが、自社で施工まで行う事はほとんどなく、下請けのリフォーム会社に工事を発注して、中間マージンを受け取っています。
この様な会社の営業マンは、顧客を集客したり、契約を取るためのセールステクニックはあっても、施工の経験が全くないので、建築の知識は素人同然です。
見積書やプランを作成するための現場調査も一人ではできないので、下請け業者や住設メーカーの担当者を連れて現場調査を行います。
そして、下請け業者に見積書を作成させ、下請け業者の見積金額に利益を上乗せした見積書を作って、お客様に提出します。
下請け業者の見積書のチェックもできないので、お客様の要望が見積に反映されているかどうかもわかりません。
(ただし、この様な営業マンはブローカー業者だけに限らず、大手のリフォーム会社にもいます)
また、工事も下請け業者に丸投げなので、お客様の要望が現場の職人に正確に伝わりにくく、工事中の連絡も全て伝言ゲームの様になってしまいます。職人に対する指示や品質チェックも直接行わないので、リフォームの出来不出来は下請け業者次第です。
ブローカー会社の特徴
意外かもしれませんが、この様な業態のリフォーム業者は非常に多いのです。不動産業者や不動産管理会社がリフォーム工事の請負も行っている場合や、一部のハウスメーカーにもこの様なブローカー(上乗せ業者)が存在しています。
建築と全く関係のない業種なのに、副業としてリフォームの請負を行っている業者は、ほとんどが上乗せ業者と思って良いでしょう。
また、塗装業者や内装業者などの専門業者が、総合リフォームも請け負っている場合なども、自分たちの専門業種以外は中間マージンをとって工務店に丸投げしている可能性があります。
しかし、これらの業者が全ての面で劣っているとは言えない面もあります。営業マンの対応が良かったり、接客が丁寧だったり、稀にアフターサービス体制が整っている事もあります。また、中には知名度が高く、安心感が得られる大手不動産業者もいます。
一般的には、価格、品質、提案力、技術力などではマイナス面が多いブローカー業者ですが、これらの不利な点を解消するだけのメリットがあるかどうかは、お客様それぞれの価値観により異なるものでしょう。
ただし、決して安くない中間マージンの支払いは覚悟しなければなりません。