プロ野球セパ交流戦も今日から終盤戦に突入します。
今年はセパ各球団の実力が伯仲していると思っていましたが(ソフトバンクは例外)、ここまでは例年の様にパリーグのチームが優勢です。
セリーグにソフトバンクを止められるチームがあるのか、今後も注目したいと思います。
野球やサッカーなどのスポーツの試合で勝つためには、優れた監督の存在は欠かせません。
どんなに優秀な選手を集めても、監督の采配次第で、チームがまとまらない事はよくあります。
建築現場でも、本来現場監督の役割は大きいはずです。
現場監督には、現場の段取りや品質管理から安全管理、コスト管理まで、単に高品質な建物を建てるだけでなく、経営感覚も求められます。
ひとつひとつの現場で利益を出さないと、会社が存続できないからです。
また住宅会社では、お客様への説明や報告など、顧客管理も現場監督の重要な役割となっています。
しかし、住宅の工事現場においては、時々材料や職人の手配にのみに追われる使いっ走りの様な現場監督を見かけます。
現場監督のレベルアップが品質向上のためには不可欠です。
私は大学で建築を学んだ後、自ら希望して現場監督として社会人生活をスタートしました。建築の専門的なスキルは、現場監督時代に身に付けたといっても過言ではありません。
しかし、建築を学んで建設会社に就職した学生にとっては、設計担当者が憧れの職種なのに対して、現場監督が不人気な職種である事は今も昔も変わりません。
会社の命令で、不本意ながら現場監督をしている人は、決して少なくないと思います。また、営業担当からの配置転換で、現場監督となるケースなどもあります。
不人気な職種ゆえ、なり手が少ないため、適性がなくても、なかなか替える事ができません。
この様な場合、迷惑なのは建築主や現場の職人です。
業者選びの上で、現場監督を重視する最大の理由
作業の段取りが悪かったり、建築主の意向がしっかりと現場に伝達できないと、工程が狂ったり、何度も手直しを繰り返す事になります。
こうなると、職人の意識も低くなり、現場を統制する事はできません。
最終的には、高品質な建物などできるはずがないので、建築主が最大の迷惑を被る事になってしまいます。
建物が出来上がるまでにはいくつもの過程がありますが、現場監督が受け持つのは、建物を建てる過程の最後のパートです。
営業担当者や設計担当者のミスは、後で取り返すチャンスはあるのですが、工事担当者のミスは他の誰かが取り返す事ができません。
誤解を恐れずに言えば、設計担当者が実力不足でも、現場監督のスキルが高ければ高品質な建物は建てられます。
逆にいくら設計担当者が優秀でも、現場監督の現場管理能力が低ければ良い建物はできません。
現場監督には、自らの責任で業務を遂行する自覚が必要なのです。
建築主の立場で考えた場合に、業者を選定する上で、私が現場担当者を最も重視するのは、以上の理由があるからです。