この数日間、台風が原因と思われる雨漏り関連の建物調査依頼が続きました。
住宅会社の保証では、(台風などの)暴風雨に起因し、近隣住宅と同程度の被害を受けたもの(雨漏りなど)は免責事項とするのが一般的ですが、その判断は通常住宅会社の方で行います。
しかし中には、明らかに施工不良や設計ミスと思われるものもあるので、注意が必要です。
実は私の事務所にも雨漏りがありました。築35年の古いビルなので仕方ありませんが、コンクリート打継ぎ部分のシーリング切れが原因と思われます。足場がないと作業ができないので、しばらく様子を見る事になりそうです。
さて、国土交通省は、8月2日より平成28年度サステナブル建築物等先導事業(気候風土適応型)の提案の募集を開始しました。
地域の気候風土に応じた木造建築技術を活用しつつ、現行の省エネ基準では評価が難しい環境負荷低減対策等により、長期優良住宅又は低炭素住宅と同程度の性能と評価される住宅の事業提案に対して、国が当該事業の実施に要する費用の一部を補助するというものです。(上限は工事費の10%か100万円)
そして、平成28年10月中旬を目処に、第1回の採択プロジェクトを決定する予定だといいます。
これにより、長持ちする循環可能な素材(無垢の国産材など)を用いた各地域に合った住まいなども対象になりそうです。
地域の工務店が取り組んでいる住まいづくりが、国の事業として認められる日がすぐそこに来ています。
これからの住宅は、ただ単に住まい手の評価を得るだけでなく、社会的に意義のあるものである事が必要になると思います。
伝統的な住文化を継承しつつも、環境負荷の低減を図る事は、社会的意義の重要な要件のひとつとして捉えられています。
長期優良住宅化リフォーム推進事業も申請受付中
また、住宅リフォームにおいても、国土交通省では昨年に引き続き、リフォーム費用の一部を国が支援する補助制度「長期優良住宅化リフォーム推進事業」を展開中です。家の性能向上、既存住宅の長寿命化などに役立つリフォームを補助対象としており、現在今年度分の交付申請を受け付けています。
比較的大掛かりなリフォームを検討している方には、絶好の機会です。
対象となる工事内容や条件などの詳細については、リフォーム会社に問い合わせしてみてください。
弊社では、長期優良住宅化リフォーム補助金を受けるための要件であるホームインスペクションも承っております。この制度を利用すれば、インスペクションにかかる費用も国の補助対象となります。是非ご利用ください。
尚、長優リフォームインスペクションは、リフォーム会社からの依頼も承りますが、申請の代行は承っておりませんのでご了承願います。