経営セミナーやビジネス書の中で、「企業は人なり」とよく言われます。
私は、長い間「人」とは従業員の事を指していると思っていたのですが、実はそれは間違いなのだそうです。
企業は人で決まるという「人」とは、元々は社長自身の事を指しているらしいのです。従業員の事だと誤解している会社経営者や幹部、経営コンサルタントなどもきっと多いと思います。
私は、以前ある会社の社長からこの話を聞いて、衝撃を覚えました。
ダメな会社は社員がダメな訳では決してありません。ダメなのは社長自身なのですという事でした。
事実、著名な中小企業コンサルタントの先生も、従業員100名までの会社の業績は、社長一人の戦略実力で決まると断言している程です。
会社を良くしたいと思ったら、社長はまずは自分を高めなければならないのです。
これを聞いた日から、「いつかは自分で企業してみたい」と意識する様になった事を今でも思い出します。
さて、マイホームを購入しようと思う時、建物と同様に土地にも十分注意を払う必要があります。
私達建築に携わっている人間は、とかく建物に注目しがちですが、決して土地の条件などもおろそかにできません。
地震や洪水、津波などの自然災害に強い土地かどうか、騒音や悪臭、土壌汚染等がないかどうか、崖地条例や宅地造成規制法などの規制がないかどうかなど、事前に自分で調べられる事もたくさんあります。
自分でできる土地の調査
購入する土地がどの程度危険なのかどうかは、ハザードマップで確認する事が可能ですし、過去の土地の利用形態などは、図書館の資料室などで古地図を閲覧して調べる事もできます。
工場、クリーニング店、ガソリンスタンド、自動車修理工場などの跡地では、土壌汚染の恐れがあります。
また池・沼・田・沢・芦などの地名からは、その土地の周辺が昔どのようだったかを推測する事も可能です。
その他、近所に嫌悪施設(墓地、汚水処理場、工場など)がないか、盛土や倒壊する恐れのある擁壁などがないかなど、自分自身の目で確認する事が大切です。
また稀に、地中から埋蔵文化財が出てくる場合などもあります。この様な場合には、遺跡調査などが入るため、数か月は工事が中断してしまいます。運が悪かったとしてあきらめる以外ありませんが、近隣の土地から文化財が出土している付近では、文化財が埋まっている可能性が高いので、この様な場所を避けて購入するしかありません。
万一、自分の土地から文化財や遺跡が出土しても、決して個人の所有物にはならないので、注意してください。