弊社の社名「タクトホームコンサルティングサービス」は元々は「匠人ホームコンサルティングサービス」という名前でした。文字通り匠の技でインスペクションや住宅のコンサルティングを行う組織になりたいという願いから名付けました。
しかしなかなか「たくと」と読んでいただけなかったため、カタカナのタクトに変更した経緯があります。
ロゴマークは匠人の匠を表しています。大手パワービルダーのタクトホームさんとは何ら関係ありません。
ホームインスペクション役割とその重要性
さて前回も書きましたが、国内の建設業に対する信頼が大きく揺らいでいます。
しかし、多くの建築に携わる技術者は、日々高品質の建物を作ろうと努力しています。
今回の問題で、建築業界すべてが信用を失う事には決してなってほしくありません。今後重要なのは、良いものと悪いものをしっかりと見分けるシステムをどの様に作っていくかではないでしょうか。
中古住宅を例にしても、従来その価値は築年数のみで判断されてきました。購入するにも簡単な間取り図を見て、短時間の現地確認をするのみで購入判断しなければいけませんでした。新築住宅購入の場合の手順と比較しても非常に簡易的です。
丁寧な施工で建築され、その後しっかりとメンテナンスを行ってきた建物とそうでない建物の価値が同じであるはずはありません。
しかし我が国では、実際の建物の劣化度合いに関係なく建物評価額が決められてしまうのです。現行の不動産流通における評価制度によると、築22 年経つとその価値はゼロになります。これは固定資産税の算定ルールからきているものと思われますが、この事が中古住宅の購入を検討する際に建物そのものの情報がほとんど得られない事と無関係ではないでしょう。
ホームインスペクションの先進国であるアメリカでは、不動産取引の70%程度がインスペクションを取り入れているそうです。既にこうした職業がしっかりと根付いているのです。
中古住宅を購入しようとしている方は、購入しようとしている建物がどの位の期間利用可能なのか、どんな修繕が必要なのか、補修や修繕にどれ位の費用がかかるのか等の疑問や不安を持っているはずです。こうした疑問や不安に「建築のプロ」として的確な情報を提供し、不安を解消する事が私たちの使命です。
次回からは実際のインスペクションの具体例についてご報告させていただきます。