近年では、住宅の現場でも、職人のヘルメット着用率が高くなりました。
私がこの業界に入った約30年以上前は、一戸建て住宅の現場でヘルメットを被った職人は皆無で、真夏には上半身裸で作業する職人もいたほどでした。
そんな中で、やがて労働基準監督署の指導などもあり、住宅会社でも現場の安全対策に力を入れる様になりました。
現在は、現場内では高所作業を行う時だけでなく、落下物や飛来物による怪我や予期せぬ事故を避けるために、常時ヘルメット着用を義務付ける住宅会社が多くなりました。
工事現場の安全管理は、どの住宅会社にとっても重要な課題なのです。
ノーヘルの現場に注意!
しかし、中には大手ハウスメーカーや、有名なパワービルダーの現場でも、足場の上でノーヘルで作業をしている職人を見かける事があります。
当然社内では、職人のヘルメット着用は指導する事になっているはずなので、この様な現場では、会社の決め事が守られていないという事が一目瞭然です。
施工の品質についても、あまり信用できそうにありません。
また、現場内の整理整頓ができていない現場や、現場の前面道路が汚れたままの現場、足場のシートが乱れている現場なども、安全面ばかりでなく、品質面でも問題がある可能性が高いと思います。
一見品質とは関係無い様に思われますが、ほとんどの住宅会社では、現場の美化や近隣への配慮は意識しているはずです。それが守られていないという事は、現場監督や職人に対する教育が行き届いていないという事です。この様な現場では、品質を確保するための施工基準や取り決めなども、守られていなくても不思議ではありません。
むしろ、現場の安全管理や整理整頓がダメなのに、建物の品質が高い事の方が稀なのです。
もし現在住宅を建築中の方や、これから家を建てる予定の方で、自分の現場がこのような状態だったとしたら、品質面でも十分注意をした方が良いかもしれません。