今日で東日本大震災発生から6年。
今後もきっといつかどこかで、大きな災害が発生してしまうでしょう。
その時に、あの時の教訓を活かさなければいけません。
そして建築に携わる者としては、少しでも災害に強い建物を増やしていける様、心掛けていきたいと思います。
さて、先日電話でお問い合わせをいただいた方からのご質問は、「新築住宅の引き渡し時に受け取る書類には、どの様なものがあるのか?」というものでした。
住宅の竣工検査が無事終了すると、住宅会社から施主へ建物が引き渡されます。
引渡しの際には、鍵のほかにいろいろな書類を渡されると思います。
しかし、住宅会社によって書類の内容に多少違いがある様です。
ようやく不安や緊張から解放され最もホッとする瞬間ですが、最後に必要な書類が全てそろっているかどうかを良く確かめましょう。
引渡時に受け取るべき書類には以下のようなものがあります。
・工事完了引渡証明書(引き渡し日の記載があるもの)
・建築確認通知副本
・その他の申請書類(設計住宅性能評価書、優良住宅認定通知書等)
・完了検査済証
・保証書、保証約款
・アフターサービス規準書
・機器取り扱い説明書(設置している機器メーカーの取り扱い説明書及び保証書)
・瑕疵保証関係書類
・鍵番号
・登記済権利書(※住宅ローンを利用した場合)
・登記に必要な書類一式(住宅会社の資格証明、印鑑証明など ※現金精算の場合)
これらの書類は必ず受け取っておくべき大切なもので、建築確認通知副本や完了検査済証は将来に渡って保管しておくべきものになります。
上記の書類の他、できればもらっておきたい書類は以下の通りです。
・緊急時連絡先一覧表(引き渡し後のトラブル発生時の緊急連絡先。水道、ガス、電気工事業者等)
・竣工図面一式
・工事記録書(工事写真帳等)
引渡時に受け取った書類は自らの責任でしっかりと保管!
住宅の建築工事では、工事中の変更はつきものです。本来なら住宅会社にはその都度変更図面を作成する必要があるのですが、実際には変更部分を手書きで訂正しただけで済ませてしまう事が多いのです。しかし、後々のメンテナンスやリフォームの事を考えると、竣工図を作成しておいた方がお互いのためになります。
これらの引き渡し時に受け取る書類に加え、工事請負契約書や見積書、工事中の打ち合わせ議事録などをひとまとめにして、大切に保管しておく事が、住宅の資産価値を高める上でも重要になります。
住宅メーカーでもこれらの書類は保管していますが、ほとんどの住宅会社では10年間の保証期間が過ぎると、書類を処分してしまうので、自らがしっかりと管理しておく必要があります。