住宅の定期点検のススメ

人が健康な状態を維持するために定期的な検診が必要なのと同様に、住宅も定期的に診断(点検)を行って必要なメンテナンスを行う必要があります。
そして住宅の劣化や不具合は、人の病気の様に自然治癒する事はありません。
放置すればするだけ劣化が進んで、いざ修理しようとした時に思わぬ費用がかかってしまいます。

また風雨や寒さ、暑さから人を守り、365日休む間もなく毎日酷使されているものなのに、住宅には自動車の様に法律で定められた点検や整備もありません。一生のうちでも最も大きな買い物といえるのに不思議です。

定期的な点検は、住宅を長持ちさせるために欠かせないものです。
点検を行う事で建物の不具合を早期に発見する事ができ、修繕費用を抑える事ができます。
また、修繕周期を伸ばす事が可能になる場合もあります。

新築住宅の場合は、建築会社による定期点検が行われるケースが多いと思いますが、アフターサービス規準に定める保証期間が終わる前に、「第三者の専門家」による診断を行っておくとより安心できるでしょう。http://tactcs.jp/price/
また中古住宅を購入した場合で、購入前にホームインスペクションを行っていない場合も、売主の瑕疵担保責任期間が終わる前に診断を行っておく事をお奨めします。
万一不具合や瑕疵が見つかった場合でも、期間内であれば無償修理を請求する事ができます。

これからの住宅の価値を決めるもの

今後住宅の価値は築年数で決まるのではなく、建物の状態やメンテナンスの程度で評価される様になると思います。
住宅履歴制度もその中の一つです。
住宅履歴とは車の整備記録の様に、建物の設計図書などとともにメンテナンスの履歴や定期点検の記録などを書面で残し、記録する事です。
ホームインスペクションの際の報告書などもこれにあたります。
住宅履歴を整備する事により住宅の価値を客観的に評価できる様になり、しっかりと点検や修繕が行われている住宅の資産価値の向上が期待されています。手入れの行き届いた住宅は、築年数が同じ他の住宅よりも当然高値で取引される事になるでしょう。
修繕を行う際にも単に原状回復するだけでなく、グレードアップをはかっていけばより資産価値を高める事もできます。

逆に築年数は新しくても、どのように設計、施工され、どのような修繕や改修、リフォームがされてきたのかわからずに、点検もされていない住宅は、売却する際には大きなマイナスポイントになります。
自分で住み続ける上でも、将来の資産としての価値は下がってしまうでしょう。

現在は820万戸もの住宅が余っている状況です。
これからは良い住宅を建てて(良い住宅にリフォームして)、きちんと手入れを行い、履歴を残して長く大切に使う事が必要です。

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