大きな問題を抱えた物件

弊社では、電話による住宅に関するご相談にはできるだけ無償にてお応えする様にしていますが、何でも無償という訳ではありません。
先日事務所の近くにお住まいの方から、「住まいに気になる点があるので近くだからちょっと見に来てくれないか?」という電話がありました。しかも無償で・・・。

建物調査会社が無償で建物調査にお伺いする事はありません。

さて、私は以前勤務していた会社で20年以上住宅リフォームに関わった中で、様々な現場のリフォーム、改修工事を経験しました。
・雨漏り現場
・漏水現場
・構造上の欠陥がある現場
・シロアリ被害現場
・害獣被害現場
・結露だらけの住宅
などの不具合がある現場では、まず原因を特定して最適な修繕方法を考えます。また、
・火災現場
・事故物件
・競売物件
・建設会社が工事中に倒産してしまった現場
・近隣と揉めている物件
などもあります。ゴミ屋敷の様な家もありました。
不具合現場とは別の面で厄介な現場です。迅速で的確な判断が求められ、折衝力も必要です。
ひとつひとつが今でも深い印象に残っていて、時々思い出します。

中にはリフォームを請け負う立場から見ても住み替えたり、全部解体してしまって建て替えた方が良いのではないかと思われる物件や辞退したくなるような物件も少なくありませんでした。
しかし、「おじいちゃんが苦労して建てた家だから壊したくない。」「亡くなってしまったご主人様との思い出が詰まった家だから、このままリフォームして住みたい。」などの理由や、再建築不可の理由でリフォームを選択せざるを得ないケースは意外と多かった様に思います。

住宅建築には様々な問題が発生する可能性が付きまとう!

このような物件は決して簡単ではないのが一般的です。
きれいごとや理想論で片付く事ばかりではありません。
技術的な問題ももちろんですが、利害関係者、近隣、公官庁との調整や施主様とのコミュニケーション自体が難しいケースもあって一つ一つが今では良い経験となっています。

建築会社やリフォーム会社の仕事はただ家を建てたり、リフォームするだけではありません。
今は何も問題がなくても、工事中や完成後に大きな問題が発生する可能性もあります。
万一問題が発生した時の対応の良し悪しは、業者によって大きな差があるものです。

業者を選ぶ際には、建築する際に生じる様々な問題に対して親身になって対応してくれるかどうかを十分に考慮する必要がある理由はここにあります。

120405_155501

千葉市のホームインスペクション専門会社匠住宅診断サービスTopへ戻る