今週、公示地価が発表されました。大都市圏では商業地と共に住宅地も上昇基調だった一方、地方圏では地価の二極化が続いています。
そんな中で、マンション価格も値上がりしている様です。昨年のマンション平均価格は4,618万円で、バブル期を超えたそうです。
都心では「億ション」が人気を集め、富裕層のまとめ買いも目立つとの事。投資などが目的ではなく、実際に住むための購入の様です。
マンション平均価格の値上がりは、資材価格や人件費の上昇の他、こうした高額マンションの供給が増えた事も要因と思われます。
今後も資材価格や人件費の上昇が予想されるので、このままだとマンション価格は更に高騰しそうです。
この様な状況が続けば、新築マンションは一般の会社員には購入しにくくなってしまいます。高額な住宅ローンの他に、マンションでは毎月管理費や修繕積立金、駐車場代などがかかります。家計への負担は非常に大きなものになるでしょう。マイナス金利政策による住宅ローン金利低下などのプラス要因はあっても、あまりにも価格が高過ぎです。
新築マンションが高騰する中にあっては、今後中古マンションの需要が高まる可能性があります。都心への交通の便が良い好立地の物件を購入して、自分の好きな様にリノベーションしても、新築マンションよりもかなり安く手に入れる事ができます。以前から若い人を中心に中古マンションへの関心は高いものがありました。
中古マンション購入時に注意する点
一方、リフォーム工事によるトラブルや欠陥工事の増加が懸念されます。マンションでは専有部分以外は全て共有部分であり、勝手に使用したり、手を加えたりする事はできません。仮設計画や資材の搬入計画、工事中の近隣対策や共有部分との取り合いなど、マンションリフォームの特殊性を考慮したリフォームプランの作成が必要です。また、構造や管理規約などによる制約もあるので、思い通りのリフォームができない場合もあります。事前の正確で漏れのない詳細調査が必要不可欠です。これらの事は、不動産仲介業者からは教えてもらえません。
またリフォーム会社に相談しても、購入するかどうかわからない段階ではなかなか現地を確認してもらう事もできません。
中古マンションを購入してリノベーションを行う際には、これらの点にも十分注意して、売買契約後に後悔する事がない様にして欲しいと思います。購入前にインスペクションを行う時は、リフォームについてもしっかりとアドバイスしてもらえる会社を選ぶ必要があります。