先日、民間住宅活用型住宅セーフティネット制度を活用して、リフォームする予定の建物のホームインスペクションを行いました。
この制度を活用して空き家をリフォームすると、「1戸につき最大100万円」(耐震改修などの工事が含まれる場合は200万円まで)の補助を受ける事ができます。
我が国では空き家問題が深刻化しています。
しかし一方では、賃貸住宅への入居を断られてしまう方も少なくありません。
例えば、高齢者や低額所得者、障害者、子育て世帯といった住宅確保要配慮者と呼ばれる人たちです。
家賃の支払い、住宅の使用方法、居室内での死亡事故などの不安が理由の様ですが、このように入居を断られてしまうケースを少なくし、住宅確保要配慮者への支援を目的とするのが住宅セーフティネット制度です。
住宅セーフティネット制度を利用するための要件とは?
具体的には、3か月以上の空室期間のある空き家に、間取り変更工事、耐震改修工事、バリアフリー工事、シェアハウスへの改修、専門家のインスペクションにより明らかになった工事などを行うと、補助の対象となります。
私が行ったのは、長い間使用されていなかった社員寮を、高齢者向きのシェアハウスに改修するためのインスペクションでした。
ただし、居住面積が25平方メートル以上ある事や新耐震基準を満たす事、10年間は要配慮者向け専用物件とし、一般の方には貸す事ができないなどの条件があり、家賃の上限も決められています。
これらの一定の条件を満たせば、リフォームの補助金が受けられるばかりでなく、家賃補助なども受ける事ができます。
空き家所有者にも住宅確保要配慮者にもメリットのある制度ですが、一般的にはあまり多くの方には認知されていない様です。
空き家の有効活用でお悩みの方は、一度検討してみる価値がありそうです。