大阪市北部を震源とする地震で小学校のブロック塀が倒れて女児が死亡した事故をきっかけに、全国の学校でブロック塀の安全点検を行ったところ、現時点で建築基準法施行令の基準に合わない疑いがあるものが2498校で確認されたというニュースが昨日のY!ニュースに掲載されていました。
ブロック塀の危険性は以前から再三指摘されていたにもかかわらず、今までずっと見過ごされてきました。
危険なのはなにも学校のブロック塀だけに限りません。
2011年の東日本大震災の際には、私の当時の勤務先に近かった千葉県浦安市の多くの住宅のブロック塀が、倒壊または傾いてしまいました。
学校よりもむしろ住宅のブロック塀の方が危険性が高いといえます。
危険なブロック塀が多いワケ
住宅などのブロック塀は、建築本体工事終了後に別途工事として発注されるケースが多いと思います。
発注先は、ハウスメーカーや建設業者には限らず、不動産会社や街のブロック屋さん、造園屋さん、リフォーム会社など様々です。
中には、建設業の許可を持たない業者が施工するケースや、建築士などの有資格者の監理がない状態で施工されるケースが決して珍しくありません。
こうしたケースでは、現場の職人任せで設計や施工が行われる事がほとんどなので、現場代理人による品質管理や検査などありません。
このようにして、建築基準法の規準を満たさない違法なブロック塀が増えてしまうのです。
ブロック塀の定期的な点検を!
少し注意して近所を散歩してみると、皆さんの家の周囲にも危険なブロック塀がある事に気付くと思います。
また、万一自宅のブロック塀が倒壊して死傷者でも出してしまったら、所有者責任は免れません。
簡単にできる「ブロック塀の点検表」などのチェックリストは、インターネットなどから入手可能なので、一度点検しておくと良いと思います。
インターネットから入手できるこの様なチェックリストを使って、ブロック塀の安全性をチェックしましょう。