ホームインスペクションの活用方法

リフォーム済の物件のホームインスペクションを行うと、残念な場面を時々目にします。
せっかく壁紙を貼り換えて部屋全体が綺麗になっているのに、換気口や給気口、エアコンのスリーブなどが古いままで美観を損ねていたり、システムキッチンに交換していても配管が古いままだったりのケースです。また、家全体の内装工事を行っているのに、照明のスイッチが壊れていたり、建具のドアノブや蝶番が壊れているままになっている事もあります。

壁紙を貼り換える際には、一度換気口や給気口、エアコンスリーブなどは取り外します。また、キッチンセットを交換する時には当然古いキッチンを撤去するので、配管が露出します。家全体の内装工事を行う際には内装業者や大工の他にも各種職人が工事に関わります。
古いものを交換したり、家の中の不具合を点検してまとめて修理をする絶好の機会です。これらの工事を併せて行えば、多少余分にコストはかかってしまっても、後から依頼するよりも割安で修理できるはずです。
建具の建付け調整などの簡単な作業であれば、工事中に依頼すれば無償でついでに直してくれたり、材料代のみで修理してもらえる事もあります。しかし完成後に依頼すると、新たに職人を手配しないとならないため、見積書にない項目については正規の手間代を請求されてしまうでしょう。
また、後からキッチンの配管を交換するとなれば、キッチンの一次撤去費用と再設置費用が余分にかかってしまいます。

リフォームする時は家の中の気になる点を解消する絶好のチャンス。このチャンスを逃さずに!

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良心的なリフォーム業者であれば、事前にこれらの事も提案してくれたり、工事中に気付いた点をアドバイスしてくれたりもするのですが、全ての業者がその様にしてくれるとは限りません。特に多くの業者に相見積もりを依頼してギリギリまで価格交渉を行うと、見積外の事は本来修理を行うべき内容まで黙って省略されてしまう事さえあるのです。

リフォーム業者は事前に現場調査を行い、見積書を作成するのですが、当然依頼した工事内容に関わる範囲のみしか調査を行いません。家全体を細かく調査して、不具合箇所を見つけてくれる事はリフォーム業者にはあまり期待できません。リフォーム工事の受注が目的の調査なので、当然です。普段から自分で気になっている点があれば、細かな事でも遠慮なく相談してみましょう。

そしてリフォーム前に第三者によるホームインスペクションを行い、リフォームと併せて行うべき不具合などの改善項目を専門家にアドバイスしてもらう方法もあります。
リフォームする時は、家の中の気になる点や不具合を一気に解消する絶好のチャンスです。そして近い将来必ず必要となるメンテナンス工事迄リフォームに併せて行えば、コストの削減にもなります。せっかくの機会を逃す事のない様にして欲しいと思います。

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