空き家が急増しています。
総務省が2019年4月26日に発表した「平成30年住宅・土地統計調査」では、全国の空き家数は約846万戸に達し、2013年の820万戸から5年間で26万戸増加しました。
空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)は13.6%になっています。
国は中古住宅流通市場の活性化を目指して空き家の抑制をはかっていますが、あまり効果が表れていないのが現状です。
一方、国土交通省が4月26日に発表した2018年度の新設住宅着工戸数は前年度比0.7%増の95万2,936戸で、2年ぶりにプラスになりました。
特にマンションなどの分譲住宅の伸び率が顕著になっている様です。
このままの状況が続けば空き家の増加に歯止めをかけるどころか、ますます空き家の増加に拍車がかかってしまいます。
現在は住宅ローンの低金利やオリンピックを控えた好景気、消費増税前などによる影響もあるかと思われますが、中古住宅の流通が活性化しない原因はそれだけではない様です。
日本人が新築偏重になる背景には、中古住宅に対する不安や、たとえリフォームをしても欠陥リフォームが数多くあって安心できないことが大きいと思います。
たしかにリフォーム会社の品質管理は、新築を建てている住宅会社と比べて劣っている事が多く、怪しげなリフォーム会社も数多く存在しています。
しかし住宅のホームインスペクションを行っていると、築年数の浅い住宅であっても欠陥や不具合がないとは言えず、築年数が経過した建物でも状態が良いものはたくさんあります。
こうした建物をしっかりとしたリフォーム会社がリフォームすれば、現在の新築住宅以上の付加価値を付けることが可能です。
リフォームで想定外の追加工事が発生する原因の多くは、現地調査不足と担当者のスキル不足!
また住宅をリフォームする場合も、「リフォームは解体してみないとわからない」ため、工事着工後に想定外の追加工事が発生するのが当たり前のような言われ方をします。
工事が終わってからでないといくらかかるかわからないリフォームよりも、思い切って建て替えや買い替えを考える方も多いでしょう。
しかしこれらの中には、リフォーム会社の事前調査不足やスキル不足が原因であることが少なくありません。
もちろん事前の現地調査では、見えない部分まで全てを正確に把握することはできませんが、事前にある程度の予測は可能で、想定外の追加工事が発生することは実はそれほど多くはないはずなのです。
リフォーム会社が作成する見積書は、現地調査の内容や担当者の経験・スキルによって、その精度は大きく変わります。
またリフォーム会社の現地調査は、リフォームの施工箇所以外は行わないことが多いので、建物全体の劣化状況や本来修繕が必要な箇所などは見落としてしまいがちです。
結果として工事着工後に様々な追加工事が必要になり、最終的に工期や予算が足りなくなると欠陥リフォームになってしまうケースが多いのです。
このような状況になるのを避けるためには、リフォームを計画する前に一度建物全体の住宅診断をおこなっておくことをオススメします。
その際にはリフォーム会社に依頼する方法もありますが、できれば第三者の専門家に依頼するのがベストです。
後日、リフォーム会社の提案書や見積書のチェック、リフォーム内容についてのアドバイスを求めることもできます。
弊社でもリフォーム工事前の住宅診断を行っています。
是非お問い合わせください。
リフォーム工事を成功させるためには、事前に建物全体の状態を把握しておくことが重要です