リフォーム会社からのキックバック

14日夜から熊本地方を中心に起きている一連の地震は、現在も震源地を移動しながら九州各地で発生し、被害も拡大している様子です。
震度7や6を超える大きな揺れが続いたら、どんな住宅でも絶対に安全とはいえません。建物の倒壊による被害だけでなく、土砂災害などによる被害も出ている様です。少しでも安全な場所に避難して、人命第一で行動して欲しいと思います。

リフォーム会社は見込み客を集客するために、チラシ配布や現場見学会・リフォーム相談会等のイベントを開催する他に、不動産業者や銀行などの金融機関に対して営業を行い、紹介を依頼する事があります。
その際に会社間で取り決めを行い、紹介のお礼としてリフォーム会社から紹介者に支払われるのがキックバックとかリベート、紹介手数料と呼ばれるものです。
通常、営業利益の中から一定の割合で支払われることが多く、一般的には売り上げ(工事請負代金)の3~5%程度です。

リフォーム会社にとっては、例えキックバックを払ってでも、広告宣伝費を使わずに見込み客を紹介してもらえる為、メリットがあります。
また一度こうした関係ができると、何度もお客様を紹介してもらえる傾向があるので、リフォーム会社にとっては大歓迎です。
私が勤務していた会社でも、リフォームに限らず新築のお客様なども、不動産業者や銀行から年間を通じて数多く紹介してもらっていました。

紹介されるお客様にとっても、この様なケースではメリットがあります。紹介を受けるリフォーム会社は、引き続き紹介を貰いたいので、紹介者の会社の信用や紹介者の顔を潰す事のない様に十分な配慮を心掛けるからです。品質管理や工程管理にも普段以上に気を配ります。

不動産仲介業者からリフォーム会社を紹介してもらう場合の注意点

この様に会社対会社の提携などによる紹介であれば良いのですが、中には問題となるケースもあります。
それは、これらのキックバックが会社を通さずに、相手の営業マン個人に対して支払われる場合です。この様なケースでは、何かと問題が生じやすいので注意が必要です。私の会社では、不動産業者や金融業者の営業マン個人に対するキックバックは一切禁止していました。
しかし、全てのリフォーム会社が個人に対するリベートを禁止しているわけではないと思います。

money_yuchaku[1]

不透明性の強いこの様な取引は、賄賂などの反社会的な形の手数料に繋がる恐れがあります。また、紹介されるお客様の利益よりも、少しでもキックバックの多い会社へ紹介するなど、紹介する営業マンの利益が優先される傾向があるのです。これらの悪しき慣習が業界にはまだまだ根強く残っています。

この様な事に巻き込まれる事がない様、中古物件を購入して不動産業者からリフォーム会社を紹介してもらう際には、紹介者にも注意を払う必要があります。あまりにもしつこく特定のリフォーム会社ばかり勧められる場合は、要注意です。

千葉市のホームインスペクション専門会社匠住宅診断サービスTopへ戻る