写真は、先日千葉県内でホームインスペクションを行った際の中古住宅の屋根裏の様子です。
売主様が以前発注した工事の様ですが、築30年超の住宅の屋根裏に、柱の接合金物や火打ち金物(斜め材)がいたるところに取り付けられていました。
恐らく耐震補強と称して業者に奨められて行ったものだと思いますが、耐震性の向上などほとんど期待できません。
確かに使用されている金物は正しく使用すれば耐震性向上につながるものですが、使用する場所が違います。
これらの金物は柱と土台、柱と梁や梁と桁などに取り付けて、柱の引き抜け防止や隅角部を補強するためのもので、写真の様に小屋束や母屋に取り付けるものではありません。
建築の専門家なら絶対に行わない工事です。恐らく施工したのは建築の素人でしょう。
(施工したのが建築の専門家ならより悪質です。)
悪徳リフォーム会社とかリフォーム詐欺といえるものです。
一時期この様な全く効果のない工事を行って、高額な費用を請求する悪徳リフォーム会社が世間を騒がせていましたが、現在でもまだ存在している様です。
床下や屋根裏で行う耐震補強工事のほとんどがインチキ!
無料耐震診断をすると言って床下や屋根裏に潜って診断を行い、所有者の不安を煽るのが常套手段の様ですが、床下や屋根裏だけ見て他を見ない業者は疑ってかかるべきでしょう。耐震補強工事で床下や屋根裏しか工事を行わないと言う事はほとんどありません。
1個数十円から数百円程度の金物を、床下や屋根裏にこれでもかという程無駄にたくさん取り付けて、高額な費用を請求します。
依頼者はお年寄りが多いので、自分の目で床下や屋根裏に入って確認する事ができません。
全て計算尽くなので始末に負えません。
この様な業者は一度工事を行うと、その後何度も訪ねてくるので注意が必要です。
人の不安を煽り、役に立たない工事を行って暴利を貪る悪徳リフォーム業者・・・。絶対に許せません。