住宅現場の繁忙期には、引き渡し時の検査が特に重要!

住宅現場ではこれから3月末までの間、1年のうちで最大の繁忙期になります。
これは新築現場に限らず、リフォーム現場も同じで、業界内では毎年例外なく忙しいのが慣習化しています。
私が以前勤務していた会社でも、この時期は毎年普段の月の1.5倍~2倍の現場を抱えていました。

就職や入学、引っ越しなどの新生活に入るまえに家を新しくしたいという注文者側の希望だけでなく、決算を前に、少しでも売り上げを伸ばしたいという住宅会社の思惑が重なるためです。
(住宅会社では、完成引き渡し後に売り上げとして計上できるので、3/末を期末にしている多くの住宅会社が、多少無理をしてでも3/末までに完成引き渡しを終えたいと思っています。)

しかし、この時期に家を新築したりリフォームしたりする場合には注意が必要です。
繁忙期になると、どこの住宅会社でも人手不足になります。
腕の良い職人の確保が難しくなるばかりか、現場監督の仕事量も増えるので、どうしても現場管理に目が行き届かなくなってしまいがちです。
また、普段はあまり仕事を頼んでいない職人に応援を頼むケースも増えるので、現場内での職人どうしや現場監督との意思の疎通もスムーズにいかなくなってしまいます。

更にこの時期は、建設資材や人気の高い住宅設備機器等の納期も遅れ気味になります。
数年前には、システムキッチンやユニットバスを製造している複数のメーカーの工場が大雪により被災してしまい、大幅な納期遅れが生じるトラブルが発生しました。

2月~3月引き渡しの現場では、施工不良が発生しやすい!

このような状況下で無理に工期を守ろうとすれば、施工不良や欠陥工事が発生しやすくなってしまうのは否めません。
現在大きな問題になっている、レオパレスの欠陥工事の様な組織的ともいえる施工不良は実は稀で、多くの欠陥工事は、一時的にかき集めた職人や、やむを得ず依頼した腕の悪い職人などが、現場監督の目が届かないところで手抜きをして発生するケースがほとんどです。

これから3/末にかけて引き渡しを行う現場は、十分に注意する必要があります。
不安を感じる様なら、第三者に完成検査を依頼するのもひとつの方法です。

また、これからリフォームを依頼する予定がある場合には、機器の故障などですぐにリフォームしなければならない場合を除いて、新生活がスタートする4月から8月くらいまでの比較的余裕のある時期に工事を行うことをオススメします。
(今年は10/1に消費税の増税が予定されていますが、増税後に工事を行うメリットが多いので、前回ほど駆け込み需要は多くないと思われます。)
閑散期であれば腕の良い職人を集めやすく、予算が足りない場合の価格交渉や値引きにも応じてもらえる可能性が高くなります。
住宅建築やリフォームには繁忙期と閑散期があることを知っておくと良いでしょう。
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