ツーバイフォー住宅の特徴

今日はプロ野球のドラフト会議が行われます。今年は即戦力として期待される選手が多く、注目です。
一方、各球団からは戦力外通告となる選手も発表されています。新人選手を獲得し、支配下登録を70人枠に収めるためには仕方のない事とはいえ、毎年この時期になるとプロの厳しさを実感させられます。

さて、ツーバイフォー工法が我が国でオープン化されて約40年が経過しているそうです。
そしてツーバイフォー住宅のストックも既に100万戸を大きく超えているといわれています。

ツーバイフォー工法と言うとカナダのイメージが強いのですが、もともとはイギリスのフレーム構法に端を発し、それが西部開拓時代にアメリカに渡り、バルーン構法という名前で一気に普及したのがはじまりだといいます。

この工法は、規格が統一されているので材料の供給が安定し、それにシンプルな構造システムと品質の安定が人気の原因で、近年では我が国でも増加しています。
今後、ツーバイフォー工法で建てられた住宅のリフォームのニーズが増えると思われます。

しかし、ツーバイフォー工法は、日本の在来軸組工法とは構造の仕組みが大きく異なります。
リフォームする際には、ツーバイフォー工法の構造を十分に理解して、耐久性や耐震性、耐火性を考慮した設計と施工で対応しなければなりません。
一般的にツーバイフォー工法の住宅は、気密性が極めて高いので、省エネ性能に優れた家になります。
また、大工に高度な技術をあまり必要としないので、大工の腕の差による品質のバラツキが少ないのがメリットです。
一方、気密性が高いため、結露や雨漏りなどがあると湿気が抜けず木材が腐食しやすい、パネルを貼って面を構成しているため、木造でも木材による調湿効果はあまり期待できないなどの短所もあります。
また、建売や中古で住宅を購入された方の中には、自分の住まいが在来軸組工法なのかツーバイフォー工法なのか知らないというケースもあるので、注意が必要です。

ツーバイフォー住宅のリフォームの注意点

一般的にツーバイフォー工法は在来軸組工法と比較して、リフォームに不向きと言われています。
確かに、地震等の水平荷重を耐力壁で支える壁式構造なので、壁を撤去したりする大掛かりな間取り変更を伴うリフォームの場合は、十分な検討が必要になります。
しかし、ツーバイフォー工法は、構造理論が確立しているので基準が理解しやすく、構造基準にあてはめてチェックする事が可能です。
在来軸組工法の様に、大工さんが経験や勘で判断するのではなく、基準値で判断するので安心できるというメリットがあります。
耐力壁の配置や開口部の大きさ、耐力壁線区画、壁量のチェックなど重要なチェックポイントさえクリア-できれば、安心してリフォームする事ができます。

また、ツーバイフォー工法の構造は、枠組に構造用合板等を連続的に釘で打ち付けた床(水平構面)及び壁(垂直構面)などの六面体のダイヤフラムによって、モノコックを構成するものです。
そのため、釘の打ち方や、使用する釘やビスの種類についても細かく決められていて、これらの規準を守る事が大前提になっています。

また、ツーバイフォー用の釘は、打ち込んだ後でもどの釘を打ち込んだのかわかる様に、釘の長さにより色分けがされています。
ツーバイフォー工法では、釘の打ち込み間隔や釘の種類、釘の頭部が合板面にめり込んでいないかどうかをチェックする事は重要な事なのです。

ツーバイフォーの住宅をリフォームする際には、確認申請が不要なリフォームでも、この様なツーバイフォーのルール(基準)を守らなければなりません。
在来軸組工法との違いをきちんと理解している会社に依頼する必要があるのです。
我が国においては、在来工法に比べて施工できる住宅会社やリフォーム会社が少ないので、業者選定の際には注意してください。

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色分けされたツーバイフォー用の釘

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