欠陥住宅とはどのような住宅か?

先週、確定申告が無事終了しました。
初めての確定申告だったので不安でしたが、会計ソフトを使用して書類を作成し、特に何の問題もなく所得税の還付を受ける事ができそうです。
しかし喜んでばかりはいられません。納税は国民の義務。早く少しでも多く税金を納められる様にならなくてはいけないと再認識しました。

さて本題です。
時々、テレビのニュース番組の特集やワイドショーなどで欠陥住宅が扱われる事があります。
インターネットなどにも欠陥住宅の情報がたくさん掲載されています。
そもそも欠陥住宅とはどのようなものを指すのでしょうか?

住宅は現場で多くの人の手によって作られるものです。人のすることなので、施工精度の限界やうっかりミスも絶対にないとはいえません。
そしてそれを管理するのも人です。私自身も建築会社で現場監督をしていた頃には、全てが完璧と言える現場はひとつもありませんでした。どんなにお客様から喜ばれた現場でも、失敗や反省点が必ずひとつやふたつはありました。だからと言ってそれが欠陥住宅という事では決してありません。

建築基準法等に抵触する問題がある、契約をした目的を達する事ができない、雨漏れや住宅の構造耐力上主要な部分等に重大な瑕疵があるなどの住宅は明らかに欠陥住宅といえるでしょう。
しかし、床にほんの僅かの傾斜がある、建具の建付けが悪いところがある、壁のビニールクロスにしわが寄っているなどの不具合があるからと言って、直ちに欠陥住宅であるとは断定できないでしょう。何もかも欠陥住宅と騒ぎ立てるのは間違いです。
また万一不具合があったとしても、施工会社がすぐに駆けつけて手直しを終了したとしたら、感謝される事もあるでしょう。
反対に連絡してもなかなか修理に来ないと、例え軽微な不具合だったとしても、つい感情的になって騒ぎ立てたくなってしまいます。
そもそも欠陥住宅の定義そのものが曖昧なのです。

建築主と施工会社の信頼関係がなくなると、全ての不具合が欠陥住宅になる

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インターネット等を見ていると、とても欠陥住宅とは言えない様な不具合まで欠陥住宅として紹介されています。
そこには建築主と施工会社の信頼関係はもはや無さそうに思えます。
一方テレビのリフォーム番組では、ショーアップされているとはいえ、欠陥住宅となりそうな施工が行われているのを時々目にします。
(施工の詳細まではテレビに映らないので断定する事はできませんが、実際に訴訟問題になっているケースもある様です。)
それでも番組の最後には、リフォームの依頼主が涙を流して感動して終わります。

欠陥住宅かどうかは明確な基準はなく、その人の主観的な考えで判断されてしまう様に思います。
不動産、建築業界が多くの問題を抱えているのは事実ですが、この業界にも本当に良い家を作りたいと思っている人もたくさんいると思います。たとえ小さな工務店でも、真面目に高品質な家を建てているところも少なくありません。
万一、購入した住宅や建築した住宅に不具合を見つけてしまったら、欠陥住宅と騒ぎ立てる前に施工会社に速やかに報告し、お互い誠意を持って話し合う事が必要です。初めから感情的になって、施工会社に責任を追及して責め立てるのは得策ではありません。

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