リフォーム業者の気配り不足による不具合事例

先日、以前から付き合いのあるリフォーム会社で、ホームインスペクションの講習を行ってきました。
単にリフォーム希望の箇所を調査するだけでなく、ホームインスペクションの手法を取り入れて全体的な建物診断を行い、劣化状況や不具合の有無を把握した上でリフォーム計画を立てる事は、工事の優先順位や将来のメンテナンスコストを削減する上で非常に有意義だと思います。
頼んでもいないところまで調査されると、余計な項目まで見積もりに入れられそうで不安に思われる方もいるかもしれません。
しかし良心的なリフォーム会社であれば、リフォームに併せて直しておいた方が良い部分など、専門家の立場からアドバイスをしてくれるはずです。こうした点までしっかりとわかりやすく説明してくれる業者なら信用できると思います。

さて、リフォーム済の中古住宅のホームインスペクションを行う機会が度々あります。
しかし中にはせっかく費用をかけてリフォームしたのに、施工業者にちょっとした気遣いが不足していたため、残念な結果となるケースも見受けられます。
本日はそのような事例を少しだけご紹介します。

最初は売却前に売主様が費用を負担してバルコニー防水を行った戸建住宅の事例です。

CIMG1490

全体的に綺麗に防水工事が行われていましたが、一部施工不良がありました。
バルコニーに屋根の雨樋の竪管があったのですが、竪樋の末端のエルボとバルコニー床面が接していたのをそのまま防水材を塗り込んでいるため、エルボの真下が防水されていません。よく見ると隙間が空いているのがわかると思います。
正しくは一度竪樋の下部を撤去して、防水工事終了後に再設置を行う必要がありました。
この一時撤去、再設置の手間を惜しんだためにこの様な不具合が生じたものです。

次の写真は、売主様が売却前にユニットバスへリフォームした戸建住宅です。

CIMG0148

天井換気扇の排気ダクトを配管する際に壁の断熱材をめくってしまっているので、断熱材に大きな隙間ができています。
断熱材は連続性を保ち、隙間がないように施工しないと大きな断熱欠損となってしまいます。
これだけ大きな隙間があると、断熱効果はほとんど期待できなくなってしまいます。また屋根直下なのに天井の断熱材もありませんでした。
ユニットバスに交換する際に、併せて天井断熱材を設置するべきだったと思います。

3つめは、外壁塗装直後の外壁の一部に穴があいていたものです。
何かの理由で開けられた穴の様でしたが、現在はこの穴は使用されていません。
せっかく塗装するのであれば、塗装する前にふさいでおくべきですが、そのまま塗装工事を行い放置されたままの状態になっています。
塗装する際に気付かないはずはないので、職人のモラルが問われます。

リフォーム済の売却物件でも安心できない!

今回ご紹介するのは上記の3つの事例だけですが、過去には他にも不具合事例はたくさん見つかっています。(別の機会にご紹介させていただきます。)
どれも施工業者の技術やスキル不足というよりも気遣い不足が原因で、少し配慮すれば防げるものです。
目に見える部分に配慮が足りない様であれば、隠れた部分はもっと不具合がある可能性が高いと思います。
この様にリフォーム済の住宅でも、不具合がある事は決して少なくないので安心できません。
そして中にはリフォーム工事を行った事が、不具合の原因になっている事もあります。
これらの不具合は施工直後に指摘すれば、施工業者に無償で修理してもらえる場合もあるので、不動産業者を通して売主さんに伝えてもらうと良いでしょう。

多くは職人のモラル不足が原因ですが、リフォーム会社の事前調査不足や現場管理にも問題がある事が多い様です。
いくらリフォームでパッと見が綺麗になっていたとしても、隠れた部分まできちんと施工されているとは限りません。

CIMG1478

放置されたまま塗装された外壁の穴

千葉市のホームインスペクション専門会社匠住宅診断サービスTopへ戻る