マンションリフォームで良くある図面作成ミス

一般的にマンションの専有部分のリフォームは、戸建住宅のリフォームよりも簡単だと言われます。
構造部分に手を加える事がないので、高度な建築知識や施工技術を必要としないためです。
そのため、マンション専門のリフォーム会社もたくさんあります。
比較的経験の浅い担当者でも顧客からの要望を受け、プランニングを行っています。

もちろんマンション特有の制約があるので、マンションリフォームの実績が多い会社に依頼する方が安心ですが、時々ミスによるトラブルが発生する事があります。

よくあるトラブル事例としては
1、資材の搬入ができない。
  長尺物を搬入する際にエレベーターに入らず、階段から搬入しようと思っても踊り場で回転ができない。
  特に1枚もののL型のキッチンカウンターなどには注意が必要です。
  また、玄関ドアから入らない、廊下から部屋に入れられないなどのケースも稀にあります。
  戸建て住宅と違って部屋の窓から資材を搬入できないので、搬入経路は事前に十分確認する必要があります。

2、梁がある事を見落としてしまい、予定の商品が設置できない。
  梁下に建具や壁面収納、ユニットバスなどを計画する場合は要注意です。
  またキッチンの吊戸棚の上部に梁があって、吊戸棚の高さが低くなってしまう事もあります。
  事前にわかっていれば梁欠きなどの特注対応が可能ですが、キッチンの位置を変更する場合などは特に要注意です。
  (後日追加工事費用を請求される事もあるので注意が必要です。)

3、柱型がある事を見落としてしまい、予定の商品が設置できない。
  マンションは梁だけでなく柱型にも注意が必要です。
  またマンションの柱や梁の大きさは階によって異なる事が多いので、同じ間取りの別の階で設置できた商品が
  設置できない事もあります。

4、換気扇ダクトの見落とし
  水廻りの位置を変更する際には給排水の配管だけではなく、換気扇ダクトの配管経路にも要注意です。
  梁をまたぐ場合などではダクトは梁下を通す様になるので、梁下の高さが不足しがちです。
  梁下に予定の商品が設置できないばかりでなく、見た目も非常にカッコ悪くなってしまう場合があります。

他にもたくさんあるのですが、特に上記4つは致命傷になるので事前に良く確認する必要があります。

意外と多いリフォーム会社の図面作成ミス

そんな事は「プロのリフォーム会社がやるのだから任せておけば大丈夫。」と思って安心していると、後で慌ててしまう事にもなりかねません。
実際にリフォーム会社の図面をチェックしていると、この種のミスは非常に多く見かけます。
一度失敗すれば二度と同じ様なミスをしない様に注意すると思うのですが、経験の少ない担当者だと意外に気付かないものです。
実は私も経験が少なかった頃には、この様なミスをした事があります。

しかし専門家でない一般の方が、プロのリフォーム会社が作成した図面のミスを指摘するのは容易ではありません。
経験豊富な担当者がいるリフォーム会社に依頼するか、心配ならば第三者の専門家にチェックを依頼するのが良いでしょう。
 
スケルトン 
マンションには構造上撤去できない柱や壁、梁などがあるので、プラン作成時に注意が必要です。  

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