中古住宅購入後の定期点検のすすめ

豊かな経営資源と卓越した技術力を持ったソニーが、なぜアップルのiPodのような画期的な商品を作れなかったのか、答えはソニーが事業部制だった事にあるとファイナンシャル・タイムズ紙のジリアン・テット氏は自らの著書の中で述べています。
結果として、部を超えた知の共有・創造が滞り、同じ機能を持つ互換性のない製品が同時期に3つも発売される事になったといいます。
組織にはびこる弊害は、過去に私にも経験があります。

昨日は、永田町の参議院議員会館で行われた空き家問題のセミナーに参加。会場に入るためには、受付でIDカードを受け取り、まるで空港の入国審査の様なセキュリティチェックが必要となる厳重さ。
国土交通省住宅局、木耐協理事、TV等でお馴染みの建築ジャーナリスト岩山健一氏などによる講演会が行われ、非常に興味深い内容でした。

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さて、他の消費財と同様に、建物も完成した時から「劣化」が始まります。
しかし、中古住宅のホームインスペクションを行っていると、同年代の建物でも、傷みの激しい建物とそうでないものがあります。
立地条件や建物の形状、構造や仕様、施工会社の違いなどによって劣化状況が大きく異なります。

人為的ミスによる劣化を防ぐためには?

劣化には自然劣化と人為的ミスによる劣化があります。
自然劣化は、その材料そのものに寿命があるのでどうしても避ける事ができないものですが、工法の工夫で劣化の進行を遅らせる事は可能です。
そして定期的なメンテナンスを行う事で、寿命を延ばす事も可能になります。
また、自然素材を使う事で、美しく劣化させる事もできるでしょう。

一方、人為的な施工ミスや手抜き工事が原因で、劣化の進行を著しく早めてしまう事もあります。屋根や外壁からの雨漏りや給排水管からの漏水、断熱不良による結露などです。知らないうちに床下から漏水していて、床下の木材が腐ってしまったなどの事例もあります。
人為的ミスによる劣化は、なかなか発見されないケースも多く、気付いた時には既に被害も大きくなりがちなのが特徴です。

新築住宅の場合は、売主や建築業者が行う定期点検でこのような不具合を発見できる機会も多いのですが、中古住宅を購入した場合はこの様な機会もなく、気付いた時には既に手遅れとなりがちです。
中古住宅を購入した場合にも、専門家による定期点検を行う事を是非お奨めしたいと思います。

弊社でも中古住宅の定期点検を承っております。単に現状の調査を行うだけでなく、メンテナンス計画のアドバイス等もさせていただきます。
特にホームインスペクションを受けずに中古住宅を購入された方は、一度専門家による点検を受けておくと安心です。お気軽にお問い合わせください。

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