巨大地震体験

災害時の車中泊のエコノミークラス症候群による死亡例が問題となっています。
2004年の新潟県中越地震から死亡例が知られる様になり、半年前の熊本地震でも死亡例があって、1度でも車中泊をしたことのある熊本市民の割合は39.2%にものぼり、今月発生した鳥取県の地震でも避難所には車中泊の車が並んだといいます。
車中泊をしている人の検診や名簿の作成、エコノミークラス症候群の予防法を知らせるなどの対策を検討する市区も広がっているそうです。

さて、30数年前、千葉県船橋市にある「ららぽーとTOKYO-BAY」がオープンした当時、地震体験館という施設がありました。
入館して巨大地震を体験すると、地震体験証明書の様なものを貰えた記憶があります。
客寄せのための施設だったと思いますが、オープン当初はたくさんの来場者で賑わっていました。
ずいぶん昔の話なので、どれだけ正確に巨大地震を再現できていたのかはわかりませんが、当時はあまり大地震を体験できる施設がなかったので、ここでの体験は貴重な体験だった様に思います。
現在でも、山梨県河口湖近くに、地震体験館がある様です。

近年は、起震車と呼ばれる地震を疑似体験できる振動装置を搭載した自動車で、そのリアルな揺れを体験する事が可能です。
私が去年まで勤務していたグループ会社でも起震車を所有していて、兵庫県南部地震や新潟県中越地震の揺れをリアルに体験する事ができました。
過去の大地震の地震波を分析してコンピューターに入力することで、同じ揺れを再現する事ができます。
また、過去の地震の再現に加え、免震構造の建物が過去の大地震でどの様に揺れるのかを再現し、体験する事も可能でした。
私もこの起震車で、過去の巨大地震の揺れを体験しました。

想像以上の震度6の揺れ

多くの人にとって、震度5迄の地震の経験はあっても、震度6以上の地震の揺れはほとんど経験がないと思います。
震度5の揺れと震度6の揺れは全く別次元といって良いほど異なるものです。
一般的には震度6の地震では、立っている事ができないと言われています。実際に震度6以上になると、揺れている間は身動きができず、揺れの恐怖と共に身の危険を感じ、パニックになりそうです。普段はイメージできなくても、激しい揺れの中では、建物が倒壊してしまう様子をはっきりとイメージする事ができます。

今月21日に発生した鳥取県中部を震源とする震度6弱の地震でも、数多くの建物に被害が発生している模様です。
大きな地震が発生する度に、建物の耐震補強がクローズアップされていますが、我が国の個人住宅の耐震化率はなかなか向上しません。

費用の問題がネックだと思われますが、部屋の内側四周を木組みの格子状の壁でぐるっと囲んだ耐震シェルターなら、20~30万円程度で施工可能と思われます。
これだけでも設置しておけば、いざという時安心です。
耐震補強の重要性を認識して幅広く普及する上でも、より多くの方に起震車による巨大地震を体験していただく事は、必要な事かもしれません。
起震車は、様々な防災イベントなどで活用されています。

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起震車による巨大地震体験

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