リフォーム済中古物件はお買い得か？

「リノベーション済」や「リフォーム済」と記載された中古物件が増えている様に思います。

リフォームされていない住宅を購入して自分でリフォーム業者を探して依頼するよりも、手間がかからず資金計画も立てやすいので何かと都合が良い様に思います。
またリフォーム済の綺麗な状態を見て購入する事ができるので、とても魅力的に感じるでしょう。

この様な理由から近年では不動産業者が売主から物件を買い取って、リフォームして販売するケースが増えています。
中にはこうした物件をメインで扱っている業者(再販業者)もいます。
しかし再販物件も良い事ばかりではないので、良く吟味して選ばないと後で後悔する事になってしまいます。

リフォーム済中古物件の問題点

不動産業者の再販物件は売主がリフォームするのではなく、不動産業者がリフォームを行いリフォームの利益を上乗せして販売します。
一般的には不動産業者が自らリフォーム工事を行う訳ではなくリフォーム業者に依頼するので、リフォーム費用は買主が直接リフォーム会社に発注するよりも割高になります。

また現場を管理するのは不動産業者になるのですが、実際のところ工事はリフォーム会社に任せっきりにする事が多いと思います。(不動産業者には建築技術者がいない事が多いため。)
再販物件は販売予定価格があらかじめ決まっているので、万一工事中に隠れて見えない部分に欠陥や不具合が見つかっても、修理すると予算オーバーになってしまうのでそのまま仕上げてしまうなどという事も考えられます。
見た目は綺麗に仕上がっていても、構造躯体や下地はボロボロの状態かもしれません。

もちろん中にはこうした見えなくなってしまう部分まできちんと手を入れて、しっかりとした工事を行っている物件もあると思いますが、リフォームが完成した状態では確認のしようがありません。

こうした事から、私は個人的にはリフォーム済の中古物件の購入はあまりお奨めしていません。
しかしリフォーム済の気に入った物件があってどうしても購入したいと思うなら、不動産業者の再販実績や建築技術者の有無、保証内容などを良く確認の上、購入して欲しいと思います。
再販実績も少なく、建築の技術者もいない、保証内容も十分でない様なら、キッパリとあきらめて他の物件を探した方が無難です。

カビだらけの石膏ボードをそのままに、表面のビニールクロスだけ貼り換えて終わりにする事も・・・

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