進化するホームインスペクション

住宅のホームインスペクションでは外壁や基礎、室内の天井・壁・床、設備などの他、屋根や小屋裏、床下なども調査対象となります。

しかし一次診断では、通常の歩行が可能な範囲での目視できる範囲が主な調査対象となるので、日本ホームインスペクターズ協会のマニュアルでは屋根に登ったり床下や小屋裏内部に入り込んでの調査までは求めていません。
屋根は道路や建物周辺、バルコニーや窓などからの目視確認とされ、床下や小屋裏については点検口から覗き込んで目視確認するのが基本になります。

一方、一次調査で雨漏りや白蟻被害の疑いなどが生じた場合や、依頼主からの要望によって屋根に登っての調査や床下や小屋裏の侵入調査を依頼される事もあります。
屋根に登っての調査は、急勾配の屋根などでは転落事故などを起こす危険があってできない場合や、床下のスペース(高さ)が不足していたり、基礎に人通口がないなどの理由で床下に人が侵入できない場合もあります。

そのような場合、今後はドローンによる屋根の空撮や床下調査ロボットによる侵入調査が行われる事が増えていきそうです。
また、高所・狭所の点検・確認が手軽にできる小型カメラなども開発されています。
近年では二次診断や雨漏り調査などで、赤外線サーモグラフィを使用する事も増えている様です。

調査機材を導入する際の問題点

しかしこの様な機材は非常に高価なものが多く、導入しても調査費用に見合わないので、簡単に導入する事ができないのが現状です。
またこれらの機材を使用すると調査時間も延長してしまうので、不動産取引をともなう調査の際には何かと支障がありそうです。
現時点では特殊なケースを除いてそれほど需要があるようにも思えません。

将来中古住宅の流通が増えてホームインスペクションの需要が拡大する様になれば、さらに様々な調査機器が開発される様になり、ホームインスペクションの現場も変わっていく事が予想されます。
ホームインスペクションの需要を見ながら、こうした機材を導入するタイミングを見逃さない事が大切になりそうです。
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床下調査ロボット
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ドローンによる屋根の空撮画像
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高所・狭所撮影用小型カメラ

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