水害被害を受けてしまった際には感染症への注意を!

台風19号の大雨により、国土交通省は本日、7県47河川の66か所で堤防の決壊を確認したと発表しました。
まだテレビなどで報道されていないものの、他にも大きな被害を受けた市町村も多いと思います。
被害にあわれた方には心よりお見舞い申し上げると共に、今後は水害で下水道などの汚水が流れ込むことにより、細菌やカビの繁殖による感染症の発生にも十分に注意して欲しいと思います。

水害被害を受けた場合の感染症予防のための注意点

日本環境感染学会のガイドラインでは、一般家屋における洪水・浸水など水害時の衛生対策と消毒方法が記載されているので、これらを参考にすると良いでしょう。
特に注意が必要と思われる点は以下の通りです。

・ガス漏れがないことを確認後に自宅に戻り、電気系統は安全が確認できるまでブレーカーを落としておく
・洪水後、数日して自宅に戻る際には、屋内にカビが発生している可能性があるため、素早く窓を開放し、30分以上換気してから改めて室内に入る
・清掃が完了するまで、子供やペットが室内に入らない様にする
・高圧洗浄機を用いると効果的に洗浄できますが、洗浄時にはマスクを着用し、換気に注意する
・浸水して洗うことができないカーペットや布製ソファー、畳、合板製の家具などは撤去する
・可能なら扇風機を使い、乾燥を促す
・浸水した衣類、布類は熱水洗濯、あるいは80℃の熱水に10分以上漬けた後に洗濯し、乾燥させる
・清掃時に着ていた服は、汚れていない服と分けて洗濯する
・消毒は洗浄や拭き取りにより汚れを完全に除去し、乾燥後に行う
・消毒薬は色々な濃度のものが市販されているので、希釈倍率に注意する
・消毒薬の噴霧は吸い込んでしまう恐れがあるので、避ける
・消毒薬の容器に記載されている使用上の注意をよく読んで使用する

などです。

また、床下に流れ込んだ土砂や水分が残っている場合には、その湿気により土台や柱などに悪影響を及ぼす可能性があります。
出来るだけ床下の風通しを良くすることが大切です。
必要により床を一部剥がして汚泥などを取り除き、扇風機などを使用して換気を行いましょう。

さらに食中毒や感染症予防のために、受水槽や井戸の水は水質検査を行い、安全を確認してから使用する様にしましょう。

水害被害にあった場合、他にも罹災証明書を取得するための写真撮影や保険会社、建設会社への連絡、役所の手続きなど、やるべきことがたくさんあって大変だとは思いますが、肉体的・精神的な疲労もたまっていることと思いますので、慌てずにできることから無理せずに行う様にして欲しいと思います。

また、復旧作業のボランティアに参加される方も、屋根などの高所作業を行う際のヘルメット着用などの安全対策や、清掃・消毒作業時のマスク着用など、十分に注意して作業を行って欲しいと思います。

弊社でも、今回の台風で被害を受けた方からのご相談にできる限り対応させていただきたいと思います。

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