建設・不動産業界のオフレコ話

先週末、「テレビでは言えない不動産の話を語るトークライブ!」講演会に参加して来ました。
テレビなどでもお馴染みの建築・不動産ジャーナリストなど3名による講演と座談会です。
不動産業界や建設業界を取り巻く問題点を、不動産会社や住宅メーカーの実名をあげて指摘していました。

参加している方の中には、これから不動産を購入しようと考えている方や、住宅を建築しようと考えている方も多かった
と思いますので、そのような方にとっては非常に参考となる一方で、衝撃的な内容だったと思います。
でも住宅を購入したいと思うのであれば、このような場にもっと積極的に参加するべきです。
ほとんどの方にとって、一生のうちで最も高い買い物なので、自ら不動産の事、建築の事を勉強して欲しいと思います。
不動産会社や住宅会社の不勉強な営業マンに言いくるめられる事がない様にして下さい。

今回の講演会に参加された方にとっては、この業界に対する不信感がますます募り、不動産の購入や住宅の建築を躊躇してしまうのではないかと思われる程、本音トーク満載の内容でした。

本音で語れない業界の問題点

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しかし、それらの内容は業界内の人達にとっては周知の事実であるにもかかわらず、あまり本音で語る人がいない(本音で語る事ができない)のが現状です。大手不動産会社や大手ハウスメーカーなどはテレビなどのマスコミに対しても絶大な権力を持っているためです。また、建築・不動産ジャーナリストと言いながらも、企業とのつながりが深ければ本音で語る事はできないでしょう。それは何も建築・不動産業界に限った事ではなく、自動車業界など他の業界でも同じだと思います。
ジャーナリストだけではありません。我が国では本来第三者の立場から設計監理を行うべき建築士や、住宅性能評価機関、
我々ホームインスペクターの中にも、不動産会社や住宅会社の社員であったり、住宅会社の発注を受けたり、仕事を紹介してもらっている事もあるのです。
建築主や不動産売買のお客様からの依頼しか請けないでいると、生活していくのも大変なのが現実なのですが。

不動産・建築業界を取り巻く環境には多くの問題が山積しています。
重層下請構造の事、現場監理の事、見積の事、現場検査の事、職人の事、営業マンの事などこれらのひとつひとつが欠陥住宅やクレームを生む原因となっているのは間違いありません。

「住宅・リフォーム業界を変えたい」というと少し大袈裟かもしれませんが、私はそんな思いで会社を立ち上げました。
業界を取り巻く様々な問題を発信していく事もそのひとつです。住宅会社に在籍していたら、この様な情報ひとつさえ
発信する事はできませんでした。独立し、どの組織にも属していないからこそ発信できる事は少なくありません。
そうかと言ってインターネット等の書き込みを見ても、匿名で誰が書いたかわからない情報が信用できるとは限りません。
住宅会社の社員による他社に対する誹謗中傷や、自社のアピールの可能性も否定できないからです。

第三者の公平な目線に立った信用できる情報を提供する事が私達の使命です。
まだまだできる事はわずかですが、少しでも有益な情報を発信していきたいと思っています。

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