先日電話で、「自分で床下の様子を確認しようと思って床下点検口から覗いて見たら、クモやダンゴムシなどの死骸がたくさんあった。建築した会社に問い合わせたら、床下に虫が入るのは仕方がないとの事。まだ築1年にもならないのにどこかに欠陥があるのではないか?」という内容の問い合わせがありました。
結論から言うと、建物に欠陥がなくても床下に小さな虫が侵入する事はあります。
現在の住宅は以前のものと違い基礎に床下換気口がありませんが、基礎と土台の間に基礎パッキンというものが設置されていて、そこにはスリット状に無数の四角い穴が開いています。
外からパッと見ただけでは気が付きませんが、この穴から外気が通り抜けて床下の乾燥状態を保っているのです。
これを全てふさいでしまうと床下の通気がとれなくなって、家の耐久性に悪い影響を与えてしまいます。
虫が入りにくい様に施工方法にも様々な工夫がされていますが、ゴキブリなどの大きな虫の侵入は防げても、小さな虫の侵入までは完全に防ぐことはできません。
逆に穴が小さすぎると、長い間にチリや埃、砂などで穴が目詰まりしてしまい、床下の通気が悪くなってしまう恐れがあります。
床下に虫が入るよりも床下の通風が大事!
「たとえ床下でも建物内に虫がいるのは気持ちが悪い。」と思う方もたくさんいると思いますが、一時問題になった建材等に含まれる有害物質のせいで虫も寄り付かない家よりも健康に良いと思って下さい。
これからの季節、ますます虫の活動が盛んになるのでどうしても我慢できないというのであれば、床下の虫の駆除をしてくれる業者を探して一度相談されると良いでしょう。
ただし、床下の通気孔を完全にふさいでしまうのは絶対にNGです。
基礎パッキンを使用した床下通気の様子と通気水切り この穴よりも小さな虫は床下に入ってしまう
床下の害虫駆除業者のチラシ