意外と多い！　知り合いのリフォーム業者へのクレーム

弊社には、決まって毎月何件かのリフォーム工事の不具合に関する問い合わせや調査依頼があります。
床の不陸(水平でない)、排水管の勾配不良、断熱材が隙間だらけ、床鳴りがする、サッシ廻りの防水不良、建具の建付け不良・・・等々。
そのような相談の中で、比較的多いのが「友人」、「知人」、「恩人」、「親戚」、「ご近所」等の以前から
「顔見知りの業者」にリフォーム工事を依頼したというケースです。
気になる部分があるものの、自分では直接是正工事の指摘がしにくいので、第三者の目でチェックして指摘して欲しいという訳です。

リフォーム業者を探す際に、知り合いや以前から面識のある業者に依頼したという方は、25％を超えるといわれています。
知りあいの業者や、親からの紹介、サークル・商工会議所・地元の会合などで親しくしている知人であれば、仲間なのできちんとした工事をしてくれると思いがちですが、どうもそうとは限らない様です。
こうした失敗事例では、他の業者に相談したり、相見積もりを取ったりしないで契約してしまうのがほとんどですが、完成後に後悔することになるケースは珍しくないのです。

というのも知人が大工や職人の場合は別として、リフォーム会社・住宅会社の社員や個人事業主の場合には、直接現場で作業をするのは本人ではないからです。
それでも知人自らがきちんとした現場の管理を行う事ができる人であれば問題ないのですが、職人まかせの場合は非常に危険です。

知人に頼む場合には、どうしても馴れ合いになるケースが多く、厳しい要求や指摘も遠慮がちになってしまいます。
今後のつきあいもあるので、言いたいことも言えなくなってしまうのはやむを得ないことでしょう。
しかし、知人に現場の職人に対して指導監督できる能力がなければ、途中で万一工事に不具合があっても、誰もそれを指摘する人はいません。
そのまま工事が進んでいけば、完成後に大きな問題が発生してしまいます。
この様にリフォームを知人に依頼する場合には、リスクがある事を忘れてはいけません。

似たようなケースとして、SNSでフォロワーになり契約してしまうケースです。
SNSを使って集客し、トラブルが絶えない業者もいるので注意が必要です。

知りあいの業者にリフォームを依頼する場合にも、必ず相見積もりを取得する！

どうしても知り合いの業者に工事を依頼したい場合にも、他の業者から相見積もりを取る様にして欲しいと思います。
もっと良い提案や、金額面でのメリットがあるかもしれません。
1社だけで決めず、他社にも相談してみることが重要です。

そして最も大切なのは、決して馴れ合いにならないことです。
図面や見積書、契約書などの書類のチェックや取り交わしはしっかりと行う様にしましょう。

その他では、会社についても事前に良く調べておくことが大切です。
社長や社員と知りあいというだけで、ロクに会社のことを調べずに工事を依頼して失敗してしまうのは典型的なパターンです。
人柄だけで判断するのは絶対に止めましょう。

創業はいつか、売上高や会社の規模はどれくらいか、建設業の許可の有無、所属団体、保有資格、主要取引先等は、リフォーム業者を決定する上で最低限必要な情報です。
いくら知りあいだからといって、会社が倒産してしまえばアフターサービスも保証も受けられなくなってしまいます。

また、建設業の許可は29業種あります。
建設業の許可を受けた建築業者であれば、会社のホームページなどに許可を受けた建設業の種類や許可番号が記載されているのが一般的です。(記載がなければ無許可業者の可能性が高い)
どの様な許可を受けているのか必ず確認する様にしてください。
内装仕上工事業の許可はあっても、建築工事業(建築一式)の許可がない業者は、大がかりなリフォームには対応できません。
自分が行おうとしている工事の許可があるかどうかをきちんと確認することが重要です。

ただし、施工品質と企業規模の間に明確な因果関係があるわけではありません。
建設業の許可はなくても、内装工事業者や建具屋といった職種では、安価で良い仕事をしている業者はたくさんいます。
逆に建設業の看板を掲げていても、クレーム続きで顧客とのトラブルが絶えない業者も数多いので、そこのところをきちんと検証する必要があります。

何か問題が起きてもつい遠慮がちになってしまい、厳しい要求が言えなくなってしまいがちなのが顔見知りの業者です。
泣き寝入りするのが嫌なら、問題が起きない様にしなければなりません。
問題を未然に防ぐためにも、ビジネスと割り切って、決して情に流されないことが大切です。
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断熱材はこの程度の隙間でも、断熱効果は著しく低下してしまいます。
知りあいの業者に依頼した場合には、この程度の不具合はつい目をつぶってしまいがちです。

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