住宅会社の労働環境の実情

ブラック企業大賞なるものがあるそうです。
その年最もブラックだった企業を決めるもので、今年は第5回目になるそうです。今年の大賞候補には、すでに10社がノミネートされていて、22日までのウェブ投票の結果、今月23日に授賞式が行われる様です。

さて、住宅会社でよく問題になるのが、今電通でも問題になっている長時間労働。
昨日書店で見た週刊ダイヤモンドに掲載されていた、職種別長時間労働ワーストランキングでは、建築・土木技術者はドライバー(トラック、バス、タクシーなど)、美容師、エスティシャン、ゲーム関連専門職などに続き第4位にランキングされていました。
私が昨年まで在籍していた会社でも、サービス残業や休日出勤、代休の未消化など労基署から指摘を受けそうな事が山ほどありました。
これは私が所属していた会社だけの問題ではないでしょう。
建築、住宅業界は世間で言われるブラック率の高い業界のひとつに入る事は間違いないと思います。

住宅会社の中にも、営業、工事、設計などの職種がありますが、特に休日出勤や深夜残業が多いのは設計担当者でした。
月末近くになると、月内契約のための営業からの無理な図面作成依頼や、営業同行などの突発的な予定が入るのは日常茶飯事でした。
また営業担当者もお客様とのアポイント次第では連夜の深夜残業となったり、営業成績が良くないと夜遅くまで全員で営業会議などという事もめずらしくありませんでした。
一方現場では、夕方まで大工工事が行われていて、夜から翌朝にかけて内装工事、朝から各種器具の取り付けやクリーニングを行って引き渡しという離れ業(?)が行われる事もありました。その間、もちろん工事担当者もつきっきりで、作業の手伝いなどをします。
また、全ての職種に言える事ですが、日中は訪問活動や各種打ち合わせ、現場管理などで時間をとられてしまうため、メンバー全員での会議やミーティング、事務作業などは定時を過ぎてから行われる事がどうしても多くなります。
そして、お客様優先でスケジュールを組まなければならないので、休日出勤してもなかなか代休が取得できないなどの問題もありました。

目指すのは残業時間の削減と顧客満足の両立

多くの住宅会社が目指しているのが「お客様に満足していただく事」です。たくさん時間をかければ必ずしも顧客満足度が高くなるとは言えないのですが、後で後悔するよりも時間の許す限り「もう少し時間をかけて考えよう」となるのも人情です。
個人の能力や性格にもよりますが、住宅会社の中には自分の時間を犠牲にしてまで、お客様に満足していただきたいと思う人達は意外と多いものです。
お客様の住まいに対してつい思い入れが強くなってしまい、仕事として割り切れなくなってしまうのです。

それと同時に、住宅を販売したり建てたりするためには、幅広い知識や経験が必要で、覚えなくてはならない事もたくさんあります。
そのため、住まいづくりに関して経験の少ない人や、スキル不足の人が成果を上げるためには、それ相応の学習が必要になります。
会社で労働時間外にこの様な時間を設ける事は、必要不可欠なのです。しかし、どこまでが業務でどこからが自らの学習時間になるのかは、明確に区分できるものではありません。

一方では、国の取締りや規制が非常に厳しくなっています。近年では、四半世紀前には当たり前の様に行われていた連日の深夜残業などが認められるはずがありません。住宅会社の働き方にも変革の波が押し寄せて来ています。
同じ成果を上げるのに、8時間働いた人と6時間働いた人がいたら、6時間しか働かなかった人の方が間違いなく優秀なのです。我が国の職場では、8時間働いた人の方が収入が多くなるなど、間違った認識があった事も事実です。
「お客様の要望に何とか応えたくて、会社でいろいろと調べものをしていたら、気付いたら0時を過ぎていた」などは、もはや国が許してくれません。

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