雨漏り調査

LED照明の誤使用による発火や発煙の事故が直近10年間で300件以上発生しているといいます。

LEDランプは、蛍光灯や白熱灯などの従来型の照明器具と比較して、省エネ性や経済性に優れていることから、急速に普及しています。
しかし、LEDランプに対応していない照明器具に取り付けて使用すると、破損や故障、最悪のケースでは発火して火災に発展しかねないため注意が必要です。

さて、弊社には時々雨漏り調査の依頼があります。
近年では雨漏り調査といえば、高感度赤外線カメラで撮影して検査する赤外線サーモグラフィー調査が増えていますが、この方法だけで必ずしも雨漏りの原因が特定できるとは限りません。

赤外線サーモグラフィー調査では、被写体の表面温度を計測し、雨水侵入による温度低下の有無により雨水の侵入経路を推測します。
しかし水分以外にも温度差が生じる要因が数多くあり、また診断する人によっても判断に個人差があるため、経験が必要です。
仮に雨漏りしていることがわかったとしても、その原因究明までは赤外線サーモグラフィー調査だけでは難しいことが多いのです。
赤外線カメラを使えば誰でも雨漏りの原因がわかるわけではないので、注意が必要です。

また、通気構造やRC造などでは赤外線サーモグラフィーだけでは診断できないこともあります。
したがって必ず他の調査方法と組み合わせる必要があります。

弊社の雨漏り調査では、一次診断は必ず目視で行います。
目視で雨水の侵入口を推測し、可能であれば散水調査を行うのが基本です。

ただし散水調査といっても、ただやみくもに水をかければ良い訳ではありません。
雨水の流れを常にイメージしながら、水をかける順番や方向などを考えて散水することが重要になります。

また雨漏りの原因箇所に散水しても、すぐに雨漏りが再現できるとは限りません。
散水後数時間から半日ほど経ってから室内に雨漏りが発生することもあるので、雨漏りの原因調査には時間がかかります。

過去の雨漏り調査の経験から

私が以前勤務していた会社で、千葉県内で数百棟の大規模分譲を行ったことがありました。
ところが完成後にあちらこちらで雨漏りが発生してしまったのです。

その現場は私の担当現場ではありませんでしたが、前任者が退職してしまったために、当時現場監督だった私がアフターサービスを引き継ぐことになりました。
30年以上前のことなので、当時の住宅は現在の様にモルタル外壁でも通気層も防水テープもなく、外壁やサッシ廻りから雨水が侵入するとすぐに室内に雨漏りする構造でした。

ほとんどのケースが外壁やサッシ廻り、バルコニー廻りからの雨漏りでしたが(屋根から雨漏りするケースは、実はそんなに多くありません)、3か月くらいの間、雨漏りの原因調査と修理に明け暮れる毎日を過ごしました。
雨漏りの原因は施工に問題があるばかりではありません。
設計に問題があることも少なくないのです。
当時の経験が現在でも非常に役立っていると感じています。

雨漏りは万一発生すると、その原因究明や修理は一筋縄ではいきません。
新築でもリフォームでも雨漏りを起こさないための設計や施工管理が重要です。

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下屋の天井裏で見つかった雨漏り跡と思われるシミ跡
リフォーム業者が瓦屋根の雨押えの隙間を塞いでしまったために、水の逃げ道がなくなって雨漏りしていた

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