先週問い合わせを受けた電話による相談事例です。
築30年近くになる分譲マンションに住んでいる方からの問い合わせでした。
「帰宅したら天井から水が漏れていて、家具などの家財道具がびしょ濡れになってしまった。あわてて上階の部屋を訪問したがあいにく留守だったので、管理人に伝えて水道のメーターを止めてもらった。破損した家具や調度品の損害賠償を請求する事は可能なのか?」という内容でした。
こんな時は、まずは水漏れの原因を調査する必要があります。
管理人や管理組合の理事などに立ち会ってもらって、上階の住人に確認する必要があります。
不注意でバケツの水をこぼしたり、水道を出しっぱなしにした事などが原因であれば、上階の住人に損害を受けた物品の損害賠償を請求する事ができます。
分譲マンションの漏水は漏水箇所によって損害賠償の請求先が異なる!
また、給排水管の不具合や腐食・劣化による漏水であれば、漏水箇所が問題になります。
床下の配管やキッチン、洗面器などの接続部分からの漏水の場合は、上階の住人に賠償責任がありますが、パイプスペース内の竪管や共用部分の給排水管からの漏水の場合は、部屋の修繕費用や家財の損害についてはマンションの管理組合が支払う事になります。
ただし専有部分と共用部分の扱いはマンションごとに若干異なるので、管理規約等で確認する必要があります。
いずれにしても漏水箇所の特定が必要になるので、専門家に調査を依頼します。調査する上では床や壁を部分的に剥がす必要が生じる場合もあるので、上階の人に協力してもらう事が必要です。
この様なリスクを避けるためには、築20年以上のマンションの水廻りをリフォームする際には、配管交換も併せて行っておくと安心です。
天井に残った上階からの漏水跡