昨今、地場工務店が手掛けるマンションリノベーションが増えてきた様に思います。
これまでマンションリノベーションは、再販業者をはじめとする不動産系プレイヤーが市場の多くを占めていました。
マンションリノベは構造躯体に手を付けることがなく、躯体の劣化や構造上の問題を気にせずに箱の中だけに集中できるため、建築知識がそれほどなくてもプランニングやインテリアデザインで顧客にアピールすることができます。
そのため、大工の技術や住宅性能の高さ、素材の良さ等を売り物にしている工務店の土俵ではありませんでした。
しかし、ここのところマンションリノベーション市場への地場工務店の参入が目立ちます。
地場工務店とは自社で大工を抱えて地域密着型で施工を行う比較的小規模な会社がほとんどです。
人気が高い地場工務店が施工するマンションリノベーションは、従来の不動産系プレイヤーのリノベーションとは明らかに一線を画しています。
ココが違う! 人気地場工務店のマンションリノベ
建具や家具・収納等に既製品はほとんど使わず、温熱環境などの性能向上や無垢材・自然素材にこだわった工務店ならではのリノベーションが特徴です。
従来の内装デザイン重視で性能向上には手を触れない見た目重視のリノベーションとの差別化が狙いです。
また自社で大工を抱えているのが強みで、中には大工が建築士や施工管理技士の資格を持ち、現場監督や設計も兼ねているケースも少なくない様です。
私も先日、クライアントの紹介でそんな地場工務店のマンションリノベーション現場を見る機会がありました。
その工務店では営業活動はほとんど行っておらず口コミと紹介だけで受注しているそうですが、年内の予定はほぼふさがっていて、今後若手大工の育成が課題とのこと。
「いいかげんな業者が多い今までのマンションリノベーション業界に、「真のリノベーションとは何か」、一石を投じたい」という社長の言葉が印象的でした。
マンションリノベーションではここまではどの会社に依頼してもほとんど同じ
出来上がると隠れて見えなくなる部分にどこまで手を入れるかで住み心地が大きく変わります