断熱性能の低い家は健康に悪い!

断熱性能の高い家は、省エネ効果が高く光熱費の節約につながるだけでなく、健康面でも効果があるといわれています。

住宅の室温と健康との間にどのような関係があるのか、スマートウェルネス住宅等推進調査委員会の調査によって明らかになりました。
調査結果をまとめると、次のようになります。
➀室温が年間を通じて安定している住宅では、居住者の血圧の季節差が顕著に小さい
➁部屋間の室温差が血圧の上昇を招く
➂室内の暖気が上部に偏って足元が寒い住宅は、血圧に悪い影響を与える
➃断熱改修後の住宅では、改修前と比較して居住者の血圧が低下する
➄室温が18℃未満の住宅では18℃以上の住宅と比較して、血中のコレステロール値と心電図から動脈硬化などのリスクが高い傾向にある
➅就寝前の室温が低い住宅ほど「過活動ぼうこう症状」を患う確率が高まる
➆床近傍の室温が低い住宅ほど高血圧、脂質異常症、糖尿病、耳の聞こえにくさ、骨折、捻挫、脱臼などの疾病や症状を抱える人が多い
➇断熱改修後の住宅では、居住者の住宅内での身体活動時間が増加する

住宅の断熱性能が人体に与える影響は以前からたびたび指摘されていましたが、今回の約3年間に渡る約2100世帯、およそ3,800人に及ぶ調査データの分析結果からわかったことは非常に現実味があります。

省エネ住宅の建築、断熱リフォームでは、部屋間の温度差と足元の温かさが重要

高断熱住宅や住宅の断熱改修では、特に部屋間の室温差や床近傍の温度差を解消することが重要になることがわかります。
高気密高断熱をうたう住宅でも、断熱施工が悪いため隙間風が侵入したり、暖かい空気が部屋の上部に偏ってしまったりして足元が寒い住宅が多いので、施工品質には十分に注意しなければいけません。

断熱施工は工事中の現場では軽視されやすいため、住宅診断をしていても断熱工事の不具合は頻繁に目にします。
4/1付けのホームインスペクションガイドで紹介した不具合事例などは、家の中の温度が下がる原因になります。
ユニットバスの床下の断熱施工に注意!
tactcs.jp/inspectionguide/thermal-insulation-and-construction-of-the-unit-bus-foor/

新築、リフォームの際にはたとえ省エネ仕様でなくても、断熱・気密を軽視しない住宅会社やリフォーム会社を選ぶ様にして欲しいと思います。
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