ウッドデッキを設置する上で避けて通れない事

室内と庭との接点として、リビングとの一体感を持たせたウッドデッキが人気です。
布団干しや日光浴だけでなく、ガーデンパーティーやティータイムなどの団欒の場としても活用されています。

中古住宅のホームインスペクションを行っていると、ウッドデッキのある家を良く見かけます。
しかし残念な事に、メンテナンスが行き届いた程度の良い状態のウッドデッキを見かける事はあまりありません。
ほとんどのウッドデッキで腐食や変色が見られます。

木材は雨に濡れると表面はすぐに乾いても、木口(木目に垂直な切断面)やビス穴などから水を吸い込んでしまうので、内側から少しずつ腐食していきます。
また、同じ木材でも種類によって腐食のしやすさが大きく違います。

最近ではDIYでウッドデッキを作る方も多い様です。
2×4住宅で使われるホワイトウッドやSPF材などは加工しやすく安価なので、ホームセンターでも良く売られていますが、腐食しやすい木材なのでお奨めできません。
通気性や日当たりの悪い場所だと、3年も持たない事もあります。
DIYを行う際には、北米産針葉樹のウエスタンレッドシダー(カナダ杉)がお奨めです。
他の木材と比べて少し高価ですが、腐りにくい木材です。

一方近年では、木の粉にプラスチックを混ぜて作った人工木(樹脂木)の人気が高まっています。
木材の様に腐食する事はありませんが、紫外線の影響による経年劣化はゼロではないので、注意が必要です。
また、真夏に素足で歩けない、天然木と比べて質感が劣るなどの短所もあるので良い事ばかりではありません。

ウッドデッキには小まめなメンテナンスが必要!

そしてウッドデッキに腐食が見られたら、早めのメンテナンスを心掛ける事が大切です。
そのまま放置しておくと、白蟻などの食害を受けて手の施しようがなくなってしまったり、最悪のケースになると建物内部にも白蟻が侵入して大きな被害を受けてしまう事にもなりかねません。

人気の高いウッドデッキですが、メンテナンスにも意外と手間とお金がかかるものです。
新しくウッドデッキを作りたいと思っている方は、その点も十分に検討して欲しいと思います。

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腐食が進行したウッドデッキ

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腐食したウッドデッキを解体したら、建物の土台にも白蟻被害が発見された例

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