夢のマイホームを建てる時には、出来るだけたくさんの要望を取り入れたいと思うものです。
しかしほとんどの方には予算があり、全ての要望を満たすのは難しいと思います。
また、家は建ててからもメンテナンス費用や保険料、固定資産税や都市計画税などの税金、住宅ローン金利など何かとお金がかかるものです。
せっかく理想の家を建てても生活に支障をきたす様だと、新居で毎日の暮らしを楽しむ事もできません。
私は長年住宅会社に勤務していて、この様な人をたくさん見て来ました。
住宅ローンを払いきれなくなってやむを得ず家を手放したり、メンテナンス費用が不足して劣化が進んだりしてしまうケースです。
しかし妥協してコストダウンをはかると、夢のマイホームが不満だらけになってしまいます。
こんな事にならない様、メリハリをつけた計画を立てて、上手にコストダウンを行う事が大切だと思います。
上手なコストダウンとは?
・建物の安全性や耐久性、快適性に影響するものを優先する。
・はじめからすべてを仕上げようとしないで、後からで良いものは後で仕上げる。
・自分で作業できるものは、DIYを検討してみる。
・外壁材や屋根材はメンテナンス費用のかからないものを採用する。
・住宅設備機器や建材の仕様変更を検討する。
・オプション品などの後付け可能なもの、すぐに必要でないものは入居してから再検討する。
・「あれば便利」なものは思い切って採用を止める。
・建物の形状をシンプルにする。
・工事時期は繁忙期を避ける。
・住宅会社からもVE案(設計や工法について機能を下げずに代替案を考える事)を提案してもらう。
・補助金や減税制度を上手に活用する。
などが考えられます。
しかし人によっては「特にこだわりのあるもの」、「絶対に譲れないもの」があるものです。
こうしたものまで削って家を建てると、後々までずっと後悔する事にもなりかねません。
どうしても予算が足りない場合は、妥協したり、無理したりせずに、計画を先延ばしにする事も必要だと思います。
資金計画には余裕を持つ事が大切。