1979年に発売されたソニーの「ウォークマン」。いつでもどこでも音楽が楽しめるという事で、世界的な大ヒット商品になりました。
カセットテープからCD,MDへと商品は変化していきましたが、長年に渡って売れ続けました。
やがていつの頃からか、携帯音楽プレーヤーの主流は「iPod」に変わってしまい、ウォークマンで音楽を聴いている人は今では全く見かけなくなりましたが、当時はウォークマンが売れなくなる事など誰も想像できなかったと思います。
どんなに大ヒットしたものでも、いつかは誰も見向きもしなくなってしまうのです。
そしてその寿命はどんどん短くなっている様に思います。
同様にこれからの時代は、同じ事をずっと続けていくのは難しくなっていくのではないでしょうか。
近年、不動産業界でも新たなサービスが続々と誕生しています。
ひとつめは不動産買取サービス。
資金確保のために自宅の売却を検討しているが、できれば引越しはしたくない場合でも、自宅を売却して、売却後はあらかじめ使用する期間を決めてリース契約を行い、そのまま住み続ける事ができるというもの。将来的には買い戻す事も可能で、賃貸として利用できる期間は1か月でも30年でも可能だといいます。
老後資金や住宅ローンの負担軽減、資産整理などの目的で利用する方も増えているそうです。
仲介手数料0とは?
ふたつめは、賃貸住宅の借主の仲介手数料が0というサービス。
このサービスの仕組みは、貸主(オーナー)が不動産賃貸サイトに直接物件情報を掲載して物件をアピール。掲載料無料で物件の特徴を自分でアピールできて空室対策にも有効との事です。そして、サイトを見て問い合わせのあった借主と直接やり取りを行うというもの。物件登録をしている大家さん(貸主)もすでに2200人を超えているといいます。
同様なシステムを使って次は収益物件の売買マーケットにも進出。収益物件をオーナーと投資家との間で自由に売り買いできるサービスも開始したそうです。買主向けには不動産鑑定士や司法書士、弁護士などの契約サポート(有償)も用意されていて、この契約サポートを利用しても、仲介会社に仲介手数料を支払うのに比べてトクだといいます。
これらの新しいサービスも、少し前の不動産業界の中では考えられませんでした。
「人の褌で相撲を取る」、「楽して高い手数料を取って儲ける」と陰口を言われ続けてきたこの業界も、従来通りの商売をしていたらやがて誰からも相手にされなくなってしまうかもしれません。