日本民家園をご存知ですか?
川崎市立日本民家園は生田緑地の中にあり、消滅しつつある古民家を永く将来に残す事を目的に、昭和42年に開園した古民家の野外博物館です。(川崎市多摩区枡形7-1-1)
東日本各地の代表的な民家をはじめ、水車小屋・船頭小屋・農村歌舞伎舞台・門・塀など25件の建物を見る事ができます。
また隣接する展示室では古民家の構造や古民家での暮らしぶりなど、古民家に関する基本的な知識を学ぶことができます。
古民家の基礎固めから骨組、屋根葺き、壁塗り、造作までの流れが、誰にでも分かり易く紹介されています。
気軽に日本の伝統的な住文化に触れる
私が初めてここに来たのはもう30数年前の事ですが、当時大学の建築実習で来て以来、時々訪れる様になりました。
ここにある古民家の建築年代は17世紀の後期のものから大正時代のものまで様々で、建築地や生活様式、用途・区分によって構造形式や建築様式に違いがあり興味深いです。
また小屋組や軸組の様子からは、日本の民家が優れた棟梁の職人技のもとで生まれた事が実感できます。
建物だけでなく、建具にも障子、襖の他、杉戸、舞良戸、格子戸などがあり、開閉方法も引き戸、扉以外に揚戸、蔀(しとみ)などが見る事ができます。
移築するにあたっても一棟一棟にそれぞれの物語があり、興味は尽きません。
春を迎え、これから桜も見頃になります。4月2日、3日は開園時間を延長し、古民家と桜のライトアップイベントや、囲炉裏に火を入れた古民家に上がって昔話を聞いたり、わら・竹細工などの夜なべ仕事の実演、提灯の貸し出しなども行うそうです。
まだ見学された事のない方は、一度見学されてみてはいかがでしょうか?
日本の伝統的な住文化に触れる良い機会になると思います。園内の合掌造の家はそば処になっていて中で食事ができます。
※入園料 一般 500円/人、中学生以下は無料です。