千葉県のホームインスペクション専門会社匠住宅診断サービスです。
今回は中古住宅を購入する際の注意点についてご紹介したいと思います。
中古住宅は価格が新築住宅よりも安いのが最大のメリットですが、既に完成しているため実際に自分の目で状態を確認してから購入できる点も見逃せないポイントのひとつです。
構造躯体がしっかりとしていれば自分好みの住まいにフルリノベーションしても、取得費用は新築住宅の8割程度に納めることができます。
しかし当然デメリットもあるので、それをあらかじめ知っておくことが大切です。
中古住宅のデメリット
1.住宅設備が古い
特に水回り設備は傷みやすい場所なので、交換が必要になるケースが多くなります。
水回り設備交換リフォームの大まかな費用は次の通りです。
・システムキッチン交換 60万円~
・ユニットバス交換 50万円~
・便器交換(温水洗浄便座付) 15万円~
・洗面化粧台交換 10万円~
・追い炊き付き給湯器交換 20万円~
以上は最低限の費用で、サイズやグレード、機能の違いや、給排水管の交換、レイアウトの変更などを伴う場合にはより高額になります。
2.構造躯体の老朽化や経年劣化の状態の確認が必要
外壁や屋根、ベランダ防水など仕上げ材の塗り替え程度であれば100~150万円程度でリフォーム可能ですが(延べ床面積30坪程度の木造2階建の場合)、基礎や柱・梁などの構造躯体の劣化が著しい場合には高額な修繕費用がかかります。
また木造の場合には、雨漏りやシロアリ被害のため構造躯体が腐食しているケースも少なくないので、購入する前に専門家に依頼してホームインスペクションを行っておくと安心です。
3.メンテナンス費用を用意しておく必要がある
住まいのメンテナンス周期は概ね10~12年が目安になります。
新築住宅の場合には、住宅会社が作成した修繕計画書に基づき10年後のメンテナンスに備えて費用を積み立てておけばよいのですが、中古住宅の場合には外壁、屋根、ベランダ防水、シロアリ防除などが前回いつ頃行われたのかをきちんと確認して、次回のメンテナンス時期やメンテナンス項目についての修繕計画を立てておく必要があります。
メンテナンスの履歴が明らかな場合には比較的修繕計画が立てやすいのですが、履歴が不明確な場合にはいつ頃どんなメンテナンスが必要になるのか一般の方にはわかりません。
したがって購入直後に急にメンテナンスが必要になってあわてないためにも、あらかじめ専門家に調査してもらっておくと安心です。
4.住宅ローンの審査が厳しい
中古住宅の担保価値は新築住宅と比較して低いので、金融機関のローン審査が厳しくなります。
そのため借入可能額が低くなったり、返済期間が短くなったりしてしまうため、月々の返済が厳しくなる傾向があります。
中古住宅にも全期間固定金利の「フラット35」という長期住宅ローンがありますが、融資を受けるためには住宅の耐久性などの技術基準があるので、全ての中古住宅で利用できるわけではありません。
また購入時の条件によっては、住宅ローンの控除を受けることができません。
したがってできるだけ自己資金を多く用意し、購入後に想定外のメンテナンス費用がかからない様に注意することが必要です。
5.住宅性能が劣る
中古住宅は、近年建築された新築住宅と比較して一般的に耐震性や断熱性などの基本性能が劣り、築年数が多くなるほどその傾向が顕著になります。
特に2000年以前に建てられた中古住宅の場合には注意が必要です。
リフォームで改善することが可能ですがその費用は建物の状態によって大きく異なるので、しっかりと見極めることが大切です。
築古の住宅には天井裏や床下に断熱材が入っていないことが珍しくありません。
中古住宅購入時の修繕計画の立案、リフォームの見積チェックなどお気軽にご相談ください!
中古住宅の購入は非常にメリットが多いといえますが、リスクが高いということを忘れてはいけません。
そんな中で内覧は購入の意思決定をする上で非常に大切な過程になります。
ただ何となく見学するだけでなく、あらかじめ確認すべきポイントをまとめておくことが大切です。
インターネットなどで情報を収集する、専門家にチェックポイントのアドバイスを受ける・・・等、内覧会では注意すべきポイントを漏れなく確認して、中古住宅のメリットを最大限に活かして欲しいと思います。
弊社では中古住宅のホームインスペクションだけでなく、内覧時に確認すべき点のアドバイスや修繕計画の作成、リフォームの助言、リフォーム会社の見積チェックなども行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。
中古住宅購入の際にはきちんとした修繕計画の立案が不可欠!