住宅会社は儲かっている?

住宅会社は、一般の方から見ると、儲かっていると思われている様です。
新築住宅なら一戸建でも1棟の売り上げが数千万円、リフォームでも500万円以上のものも少なくありません。
小売業や飲食業、サービス業などの方からは、住宅会社の利益はすごいだろうと思われるのも良くわかります。

一般的な元請住宅会社の粗利は25~30%程度だと思います。2,000万円の工事で500万円から600万円の粗利益です。
(大手ハウスメーカーの利益率はもっと高いと思います)
しかし、これはあくまでも粗利益(受注金額から工事原価を引いたもの)なので、ここから広告宣伝費や住宅展示場、事務所、車両等の経費、従業員の給料、アフターサービス費用などを差し引くと、最終的に残る営業利益率は、僅か2~3%程度です。大手ハウスメーカーで、営業利益率が上位の会社でも5%前後でしょう。
そして競合による値引き等があると、更に利益は圧迫されてしまいます。また、契約から引き渡しまでの期間に、建築資材の高騰や、大きな手直し工事が発生すれば、赤字になってしまう現場もあります。
住宅業界もリフォーム業界も、一部の大手ハウスメーカーを除いて、実は一般の人が思う程儲かっていないのが現状です。
しかしこの様な現実は、住宅会社の社員でも意外と意識していません。

地域の小さな工務店などは、もっと厳しいかもしれません。経営を続けていくためには、何軒も家を建て続けていかなければならないのですが、1年を通じて安定的に仕事があるわけではありません。仕事がなくなれば、良い職人はだんだん離れていってしまうので、安い値段で仕事を請けざるを得なくなります。徐々に負のスパイラルにはまってしまうのです。

ローコスト住宅会社へ発注するリスク

この様な中で「欠陥住宅だ、すぐに直せ」と言われても、すでに住宅会社の経営状態が悪化している場合には、どうすることもできないのが現状でしょう。欠陥を認めたとしても、すぐに直す事ができないのです。

以上の様な理由から、欠陥住宅で後悔しないためには、事前の業者選びが非常に重要になります。
安易に値引きを行う様な会社にも注意が必要です。安く発注できて、契約した時は得した気分になりますが、健全な会社経営ができていない会社だと、後々大きな後悔をする事になってしまうかもしれません。

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