鉄筋コンクリート造はその名の通り鉄筋とコンクリートで建物を支える構造です。
引張力に優れているが錆びやすく高温時の耐火性が低い鉄筋と、圧縮力に強く耐火性が高いが引張に弱いコンクリートのそれぞれの素材の弱点を補い合って、非常に強固な建物をつくることが可能になります。
他の構造と比べて火災に対して最も強く、耐久性が高いので建物の寿命が長いのが何といってもメリットです。
鉄筋を配筋して型枠を組み上げ、そこにコンクリートを打ち込んで造る工法なので、比較的どんな形でも造形でき、大空間や大きな開口部(窓)を設けるなどプランニングの自由度も高いので、アトリエ系設計事務所の建築家に好まれる工法です。
またコンクリートは比重が大きいので音が伝わりにくく、防音性能にも優れた家を建てる事が可能になります。
鉄筋コンクリート造の業者選びは特に慎重に!
一方、施工に非常に手間と時間がかかり、現場管理も難しいので、建築費は最も高額になります。
木造住宅なら一人の現場監督で10棟以上担当するのも珍しくありませんが、鉄筋コンクリート造となるとそういう訳にもいきません。
また現場監督にも高いスキルが要求され、私の経験上では現場監督の力量が最も建物の出来、不出来に影響すると思います。
その他建物の重量が重くなるので基礎工事にもコストがかかる、解体も困難なので将来建て替える際にも大きな費用がかかるなど、コスト面ではデメリットが多いのが難点です。
そしてほかの住宅の工法と比べて施工の難易度が高いので、施工会社の技術の差が出やすくなります。
鉄筋コンクリート造の家を建てる際には、施工会社の選定には特に注意が必要です。