インターネットやSNSによる情報の信頼性

先月から日本ホームインスペクターズ協会ホームページからの問い合わせが時々あります。
特に施工業者とのトラブルを抱えた相談や調査依頼が多くなり、今月もその様な相談が寄せられました。

建築トラブルは数多く発生していても、いざ当事者になってしまうとどこに相談すればよいのかわからない・・・という方が多いのではないでしょうか。
弁護士事務所は敷居が高い一方で、弁護士も建築トラブルの取り扱いを嫌がることが多いと思います。
建築の専門知識が必要な上に、訴訟期間が長引くので割が合わないための様です。
こうした事態を避けるには、まずはトラブルの発生リスクを抑えるために信頼できる業者を選ぶことが大切です。

さて弊社は昨日から業務を行っていますが、今年のゴールデンウイークはコロナウイルスの影響で多くの時間を自宅でSNSやYouTubeを見て過ごしていました。
近年はスマホが1台あれば、いつでもどこでも簡単に様々な情報が得られる様になったと同時に、誰でもSNSやYouTubeで気軽に情報を発信できる様になりました。

私も業務上で調べごとなどがあるとインターネットで検索する機会が増えましたが、中には明らかに誤った情報や、問題の本質をとらえていないと思われる情報に出会うことがあります。

インターネットやYouTubeなどの情報の信ぴょう性は様々で、改定前の法律に基づいた古い情報や、個人の数少ない経験のみに基づいたもの、最終的には自分の利益(商品の購入や集客など)に導くことを目的にするものなども少なからず存在しています。
したがって多くの情報が氾濫するあまり、どの情報が信頼できるのかの取捨選択が非常に重要になっています。

私もつい先日までインターネットの住宅・リフォーム関連記事の監修の仕事を行っていて、現在もインターネットの住宅関連サイトに自分で執筆した記事を掲載していますが、同じサイトの他のライターさんは建築と何らかの関りがある人ばかりではない様です。
その様なライターさんたちは、必要な情報をインターネットなどで収集して記事を作成しているので、間違った記述になってしまうことが少なくありません。

信頼できるインターネットの情報を見分ける方法

ではどの様にしてたくさんある情報の中から信頼できるものを探せば良いのでしょうか?
私は少なくとも、「その情報を発信した人が誰なのか?」を見て判断する様にしています。

「どんな専門性を持った人なのか?」「どんな資格を持っているのか?」「どんな経歴があって、どんな実績があるのか?」といった情報発信者のプロフィールがある程度明確に記載されていない情報は、娯楽として楽しむ場合は良くても、業務や利害が絡むものには参考にできません。
重要度が高くなるほど、また専門性が高くなれば高くなるほど、誰が発信しているものなのかが極めて重要です。

あえてプロフィールを明かさなくても誰もが知っている著名人は別として、自分が発信する情報に責任を持っている人であれば、自分の経歴や実績、資格などを実名入りでしっかりと表示するものです。
したがって無記名のものや、匿名のもの、プロフィールを詳しく記載していない人からの情報はあまり信頼できません。
そしてその情報の裏付けとなる数値やデータとその引用先などが記載されていると、より信ぴょう性が増して客観的に判断することができます。

以上の様なことから私自身は、本当に重要な情報はやはり書籍や専門誌などに頼っています。
どの情報を信じるのかは最終的には個人の判断になりますが、ほかの分野はわかりませんが住関連情報に関していえばSNSやYouTubeの情報には誤った情報や偏った情報が数多く含まれているということを実感しています。

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