建設業許可に必要な要件

先日書いた「高品質の家はきれいな現場から生まれる」を読んでいただいた方からさっそく感想をいただきました。
「気になる住宅会社の現場があったので、ホームインスペクションガイドを参考に現場を見ようと思ったが、敷地はシートで囲われていて、足場にもシートが隙間なく掛かっていたため、現場内の様子はおろか作業している人の姿などもほとんど見る事ができなかった。」との事でした。

逆に考えればこの現場は近隣対策や通行人などの第三者への安全対策がしっかりとできていたと言えるでしょう。
決して「人に見られたくないから隠している」訳ではないはずです。
嬉しい事に近年では木造住宅などの小規模の現場でも、安全対策や近隣対策に配慮する会社が増えて来た様に思います。

さて、500万円未満のリフォーム工事は誰でも請け負う事が可能です。
建設業法では、軽微な工事を請け負う場合には建設業許可は必要ないとされているためです。

軽微な工事とは、一般的なリフォームに該当する「単体の工事で請負金額が500万円(税込)未満」以外にも「住宅の新築などの建築一式工事で1500万円(税込)未満」や「延べ床面積150㎡未満の木造住宅の建築一式工事」も該当するので、決して軽微とはいえません。

この様になったのは、技術力があっても資本力のない工務店や大工さんなどを救済する目的があったと思われます。
また、建設業の許可を取得するための要件を満たすまでの間の救済措置にもなります。
そして近年ではたくさんのリフォーム会社がこの恩恵を受けています。しかし営業力のみで技術力がないリフォーム会社も少なくありません。この様な会社に発注すると品質管理が行き届かない可能性が高くなるので、品質の良し悪しは下請け業者次第になってしまいます。

私は以前から100万円以上のリフォーム工事を依頼する場合には、建設業許可のある業者に依頼する事をお奨めしてきました。
それではなぜ建設業許可が必要だと思うのでしょうか。
そもそも建設業の許可を受けるための要件とはどの様なものなのでしょうか。

リフォーム会社にも建設業の許可が必要なワケ

建設業許可があるという事は、最低限次の5つの条件を満たしています。
1、経営業務の管理責任者として経験のある人が常駐している。
  適正な建設業の経営のため、建設業の経営業務について一定期間の経験を有した者が必要という見解からです。
  建設業は一品ごとの受注生産で契約金額が大きいため社会的な責任が大きいとされ、経営審査も厳しくなります。
2、専任技術者が営業所ごとに常勤している。
  専任技術者とは建築施工管理技士、建築士等の国家資格者などで、許可を受けようとする建設業の種類により必要な資格
  が異なります。専任技術者の存在は技術力がある事の目安になります。
3、請負契約に関して誠実性がある。(過去に契約に関するトラブルを起こしていない)
4、工事を請け負うことができるだけの財産的基礎がある。
  資本金の額や資金調達能力等。請負金額が大きい建設工事では、財産的基礎がないと倒産等のリスクが高くなります。
5、欠落要件(破産者、行政処分等)に該当しない。

国土交通省では建設業の許可取得の主な要件として上記5つを掲げていて、全てクリアしないと許可されません。
思っていた以上に高いハードルだと思います。
つまり建設業許可は一定の技術力や財政力のある目安になります。

もちろん建設業許可だけあれば安心とは決していえません。
しかし建設業の許可のない業者は、上記のうちどれか一つ以上を満たしていない可能性が高いのでやはり不安です。
工事中の倒産や技術力がない事による不具合のリスクを少しでも避けるためには、許可のない業者への発注はお奨めできません。

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建設業の許可にも様々な種類があり、それぞれ要件が異なります

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