見直しが必要な木造住宅の耐震性能

積水ハウスは先月、1棟あたりの単価が1億円を超える木造住宅を発売しました。
敷地面積100坪以上を想定し、壁面を強化して開口部をより広くとれるようにし、販売価格は坪当たり100万円からとして、月10棟の販売を目指すといいます。
新築住宅の着工減少が予想される中、先のパナホームも同様ですが、大手ハウスメーカーでは高級住宅の販売を強化する戦略の様です。

さて、ホームインスペクションの依頼を受ける住宅には、リフォーム済みの物件も少なくありません。
そして中には、間取り変更などの大掛かりなリフォームを行っていると思われるものもあります。

住まいをリフォームする目的で多いのは、住みにくさや使いにくさを解消するためのものが圧倒的です。
しかしその為に、リフォームで本来必要な耐力壁や柱など構造上重要な部分を撤去してしまう例もあります。
利便性を優先して間取り変更のリフォームを行った結果、耐震性能が著しく低下してしまった住宅を見かける事もたびたびあります。
つい先日ホームインスペクションを行った住宅もまさにそんな家でした。

熊本地震では、築10年程度の比較的新しい住宅でも倒壊してしまった例があったのは、まだ記憶に新しいところです。
たとえ基準法の規定通りの耐力壁があっても、震度7の地震が繰り返し発生すると、耐力不足になる事が明らかになりました。繰り返し余震を受けると、耐力壁が機能せず、金物やアンカーボルトなども引きちぎられてしまったのです。
また、耐力壁をバランス良く配置するだけでなく、主要な柱の位置を上下階で合わせる必要がある事も、新たに指摘されました。従来までは、木造住宅によくある「間崩れ」は、比較的容認されがちでした。

現行の基準通りで建てられていても倒壊してしまうのですから、リフォームが原因で強度が低下した建物など、大地震が発生したら、ひとたまりもないはずです。

これからは、住宅リフォームでも耐震性能の確認は不可欠!

住宅会社がこれから建てる住宅は、耐震等級3(建築基準法の1.5倍の強度)が当たり前になるでしょう。
そしてリフォームにおいても、住まいの使い勝手や利便性のみを考慮して、耐震性が損なわれる様な事があっては絶対にいけません。間取り変更など、住まいの構造が絡む場合は、リフォーム会社は必ず必要耐力や必要壁量を計算し、安全性を確保できる事を確かめなければいけません。
それができない会社は、間取り変更のリフォームを行う資格はありません。
リフォーム会社には、安全性を確認した事がわかる書面等を提出してもらう様にしてください。

例え住む人自身が、安全性を犠牲にしてでも、間取りの使い勝手を優先する様に要望しても、万一大地震で建物が倒壊すれば、住んでいる人だけの問題では済みません。
倒壊した建物で道路が塞がれれば、避難や救援物資の輸送にも支障が出る他、火災などの心配もあります。

これからの住宅会社の使命は、リフォームにおいても住宅の耐震強度向上を抜きにしては語れません。

96958A9F889DEBEBEAE5E1E2E4E2E0E2E2E6E0E2E3E4E2E2E2E2E2E2-DSXZZO9987308020042016000000-PN1-13[1]

千葉市のホームインスペクション専門会社匠住宅診断サービスTopへ戻る