リフォーム会社選び

少子高齢化や空き家の増加の中で先細り予測が強い住宅業界において、ようやくリフォーム事業へのシフトが本格化してきた様です。
大手住宅メーカーをはじめ、今までリフォームに本腰を入れて来なかった中堅ハウスメーカーや大手住設メーカー自らが、リフォーム事業の組織強化や施工技術の強化に会社を上げて取り組む様になりました。

一口にリフォームといっても、取り扱う内容は非常に広範囲で、メンテナンス・修繕から大規模なリノベーションに至るまで、それぞれにある程度の経験や知識が必要になるのがリフォームの難しいところです。
会社も人も新築住宅の十分な経験があっても、リフォーム工事が問題なく行えるとは限りません。

リフォームの具体的な部位としては、エクステリア、内装、設備、構造(耐震補強等)があります。
エクステリアは、主に外壁や屋根の塗り替え、貼り替えなどのメンテナンスが中心。
内装は、壁紙やフローリングの貼り替えから間取り変更など、時には構造躯体にまで手を加える事になります。
設備はキッチン、浴室などの水回りリフォームを中心に、床暖房、太陽光発電の新設などがあります。
構造は主に耐震補強が中心になりますが、時には傾いた家の修復や基礎の補強工事などの依頼もあります。
その他、省エネリフォーム(断熱化工事)やバリアフリーリフォーム、防犯リフォーム、ペット対応リフォームなどもあって、その目的も様々です。
またこれらのリフォームには、国や自治体の補助金や減税などの優遇制度があるものもあるので、そういった優遇を受けようとする際にも、リフォーム会社のアドバイスは重要です。

リフォームの難しい点は、対象となる建物の構造も木造在来工法、木造2×4工法、鉄骨造、鉄筋コンクリート造などと様々で、かつ築年数やメンテナンスの程度もそれぞれ異なるため、それらに応じた提案が必要となる事です。

新築中心の住宅会社は、自分達が建てる住宅の構造がほとんど決まっている事が多いので、それ以外の構造の住宅リフォームはほとんど経験がありません。
同じ木造でも、在来工法と2×4工法では耐力壁のビス間隔や釘の種類など、細かな規定も違う事が多いのです。

リフォーム工事の実績は、良いリフォーム会社を選ぶためには必要なチェック項目

インターネットが普及した現在ではリフォーム会社を探す際に、インターネットで情報を得る方が多いのではないでしょうか。
ホームクリップやホームプロなどの多くのリフォーム情報仲介会社が、インターネット上でリフォーム専門のサイトを開いています。
従来は新聞の折り込みチラシや投げ込みチラシ、口コミ等に頼るしかなかったリフォーム会社探しが非常に便利になりました。

しかしインターネットの情報や、リフォーム情報仲介会社のサイトの情報が必ずしも正しいとは限りません。
どうしても資金力のある大手リフォーム会社ほど情報量や掲載頻度が高くなります。
また、デザイン性に優れた施工例がたくさん掲載されていたとしても、施工品質とは別問題です。

私は、新築住宅会社のリフォームへの本格参入やインターネットが普及したことによって、これからのリフォーム会社選びは益々難しくなると思っています。
そんな中で業者選択で失敗しないために、リフォーム事業への本格参入時期や経験年数、施工実績などは一つの有効な目安になるはずです。

小冊子表紙

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